Scrum Ventures Founding Partner の宮田拓也さんが、「マイクロ化、インド進出、インドコピー : YC S19 Demo Day」で伝えている内容が面白い。
https://scrum.vc/ja/2019/09/11/ycdemoday-s19/
・昨年、初の海外進出として、BaiduのCOOだったQi LuをトップにYC Chinaを立ち上げたYCだったが、今年はインドで初めて募集イベントを開催しているという。
シリコンバレーを見回すとアメリカ人と同じかそれ以上にいる中国人、インド人にフォーカスするというのは自然な話だが、実際に募集イベントまで開催するというのは中々大きな力の入れようだという。
このグラフは、YCによる過去のインド発のスタートアップへの投資の推移だが、過去3年で一気に増えていることがわかるという。
・今回はインドのスタートアップ、OYOのコピー(Kuarti : 南米向けOYO)があった。すでに中国、インドで大きな投資をしているソフトバンクが、中南米でのスタートアップ投資にさらに力を入れていくというニュースがあったが、これからはさらにイノベーションのグローバル化がさらに進むということだろうという。
・数年前にあったような「モビリティ」「AI」「バイオ」というような全く新しい業種トレンドというのはなかったというのが今回のバッチだという。
そんな中、二日間スタートアップのプレゼンを聞いていて感じたのが「マイクロ化」というトレンドらしい。
・Matagoraは、リアルな場で商品を販売したいブランドに店舗の一部を貸し出す「店舗Airbnb」だ。この数年、D2Cブランドがリアル店舗を出すことを支援するLeapなどの業態が注目されてきたが、Matagoraは「店舗」を「売り場」まで細分化してマッチングしているようだ。
・Simmerは、「レストラン単位」ではなく、「料理単位」でレビューが投稿できるレビューサイトだ。これはゴーストレストラン、デリバリーというトレンドの中で、「どのレストランに行くか」ではなく「どの料理を頼むか」ということにニーズが高まっていることから生まれたサービスのようだ。
・Globeは、1時間単位で家をシェアできるAirbnbだ。これまでは宿泊を前提として1日単位で家などをシェアするサービスが伸びてきたが、昼寝、シャワー、仕事など細かいニーズに対応しようという視点のようだ。
・レストラン、小売店、など20世紀のインフラをベースにして設計された様々なサービスが、スマホというGPSデジタルデバイスの出現により一気に逆流したのがこの10年だったという。受け手となる消費者も提供される商材も十分な形でオンライン上に存在し、流動性が高まったことで、こうした「マイクロ化(=より小さな単位でマッチングする)」というトレンドが生まれつつあるのかもしれない。より多くのデバイスが高速かつLatencyなくつながるIoT、5Gというようなインフラが進むことを考えると、「マイクロ化」というのはこれから5-10年で一気に進むトレンドなのかもしれないというのは的を射ていると思う。
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁




