ForbesJapan記事「SMALL GIANTS 2019ニッポンが誇る小さな大企業」で紹介されている内容が面白い。「大企業」や「中小企業」という規模のモノサシだけで、企業の真価は測れないとし、創業10年以上で売上高100億円未満ながら、のライフスタイルを変えるようなユニークなプロダクトやサービスを生み出した企業に注目した発掘プロジェクトを紹介している。
 

 
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GRAND-PRIX HILLTOP
ディズニーやNASAも認めた 型破りな「京都の試作屋」が世界を導く。
24時間無人稼働」の工場で時代の最先端を走るアルミ加工メーカー。京都府・宇治市の本社工場にはハイエンドな工作機械「5軸加工機」がずらりと並ぶが、人の姿が見えない。独自のシステム開発により最短3日で単品納入を可能にし、月4000種もの試作部品を製造する。2013年にはアメリカ進出を果たし、ディズニーやNASA、ウーバーテクノロジーからも試作の依頼が舞い込む。
 
SECOND LAUNCH賞 アチハ
窮余の一策は「鈍を使え」 輸送会社の未来を拓いた「商流逆上がり」。
新幹線から風力発電の「羽」まで運ぶ会社。市街地を縫うように電線などを避けながら運ぶため、時には「センチ単位」の正確さが求められることも。しかし、この会社、「ただの物を運ぶプロフェッショナル」ではない! SLを購入、整備して海外まで運んで売る、というような「商社」のような仕事もやってのけ、まさに「商流を逆上がって」ビジネスを広げてきた。
 
LOCAL HERO賞 木村石鹸工業
非効率にこだわる! 売り上げを倍増の石鹸ブランド秘話。
1924年創業時から受け継ぐ釜焚き製法で、職人が石鹸を手作りする老舗。チョコレートの原料にもなるヤシ油を使い、今も職人の五感を大切にする製法は「古くて非効率」だが、売り上げは倍増。元IT起業家の現社長が手掛けるブランド商品の開発やインターネット販売は、地方企業の成功モデルとなるだろう。196月に、ブランドを伝える拠点となる新工場の設立を控える。
 
PIONEER賞 由紀精密
日本の可能性、ここにあり 誕生!大廃業時代を超越する「町工場集団」。
自らを「研究開発型町工場」と呼び、製造だけでなく企画や設計、開発、デザインまでを手がける切削加工業者。欧州の大手エンジンメーカーや宇宙航空研究開発機構(JAXA)など、世界中の企業と取引している。2017年には由紀ホールディングスを設立。専門分野で高い技術をもちつつ、事業承継などに悩みを抱える中小製造業をグループ化し、潜在力を引き出す支援を行っている。
 
GLOBAL賞 高山医療機械製作所
 「君は僕のパートナーだ」 世界の名医を唸らせた「命の職人」。
脳神経外科医が手術で使用するハサミなどの術具を約70種類製作。「匠の手」を持つと言われる脳神経外科医の上山博康氏と共同開発した「上山式マイクロ剪刀ムラマサスペシャル」は、日本の脳外科手術現場のシェア8割を誇る。2016年からは海外進出も果たし、現在世界35カ国に販売代理店を持ち、プロダクトは世界の名医たちに愛用されている。
 
BRAND賞 ブロスジャパン
星野源や石原さとみも 愛されるメガネを生んだ「使命」。

福井県鯖江市を本拠地にする眼鏡メーカー。世界最古の眼鏡メーカーと言われるAmericanOptical社の日本総代理店としてスタートし、クラシック眼鏡ブームを牽引した。鯖江の眼鏡職人と二人三脚で作りだすオリジナルブランドの眼鏡たちは、星野源や石原さとみなど、多くの芸能人や著名人にも仕事やプライベートで愛用されている。

 
GLOCAL賞 industria
トヨタ、BMWGMなど名だたる企業が採用するフィルター「FILSTAR」を開発。産業廃棄物ゼロ、メンテナンスゼロ、ランニングコストゼロを誇る新「兵器」はこれまで52カ国に累計123,000 本を納入した。職人へのリスペクトがあるからこそコストダウンではなくブランド化を目指す同社は、2018年に「第1回エコプロアワード 環境大臣賞」を受賞。
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁