エッセイスト、洋書レビュアー、翻訳家の渡辺由佳里さんが、「アメリカでひっそり成功している『内向型』から学ぶこと」で紹介している内容が興味深い。

最近はアメリカでも「内向型」が成功しているらしく、ひっそりと成功している「内向型」が表に出てきたという。
スーザン・ケインの『Quiet(内向型人間の時代 社会を変える静かな人の力)』にある「内向型の自己判断テスト」は以下のものらしい。
□静かな環境で能力を一番発揮できる。
□騒音や強い照明のもとでは疲れきってしまい、クラクラしたり、頭が痛くなったりする(特に蛍光灯!)。
□人数の多い集まりになると、一人きりになる、あるいは信用できる友人とだけで過ごす休憩が必要になる。
□人ごみは疲れる。
□充電する、エネルギーを蓄えられるのは一人の時間。
□話す前に一度考えたいから、発言する前にはちゃんと準備してから臨みたい。
□心の中でけっこう独り言を言うので、イベントや決断する際には考え込むことが多い。
□人からはもの静かだと言われる。
□一人の時間がたくさん必要だ。
□オープンスペースのオフィスでは消耗するので、身を隠せる、静かな場所を探してしまう。
□家の方が仕事がはかどる。
内向型の良いところは、富や名声といった目立つ成功にあまり惹かれず、「思慮深い」ところだ。そして、ひとりきりになる時間を必ず作るので、他人の影響を受けない発想がしやすい。ケインによると、創造性に富む人々の多くが10代のときには「内気」で「孤独」だったというが、創造性を引き出すためには、ひとりでじっくり考える時間が不可欠だということなのだろう。
「内向型」はどうやって成功したのだろうか、これも面白い。
「内なる引きこもりを愛そう」とポジティブに対処することを提案する。電話や出かけていくことが苦手な自分を受け入れ、信用してやる。そして、人付き合いは、「かたい絆」と「ゆるい絆」の2つのパターンで対応する。「かたい絆」とは、相手のことを常に考え、困ったときにはかけつける「親友」のようなものだろう。これは、時間とエネルギーを要する関係だ。だからひとりの時間を必要とする内向型は多くの「かたい絆」を持つことはできない。「自分で扱えるだけの人数の中で、自分もいい友達になること」というアドバイスになる。
そこまで踏み込まないのが「ゆるい絆」である。ソーシャルメディアで交流している「お友だち」との関係は、引きこもりに「職場でのおしゃべり」のような場を与えてくれるし、仕事のチャンスを与えてくれる。「ゆるい絆」とはいえ、実は、とてもありがたい付き合いである。
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁