MIT Technology Review記事「MIT発の鉄鋼ベンチャー 伝統産業のクリーン化へ道筋」の内容が興味深い。

“A new way to make steel could cut 5% ofCO2 emissions at a stroke”

 

大量の二酸化炭素を排出している従来の製鋼プロセスに代わるテクノロジー、炭素ではなく電気を使って鉄鉱石を加工する電解槽の開発を、MITのスピンアウト企業BostonMetalが開発したらしく、商業化にはまだ課題も多いが、気候変動対策における困難な問題の解決へ向けた希望となりそうだという。

 

 
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科学の世界では毎度のごとくそうであるが、製品が商業規模で実際に作られ試験されるまでは、実際どれだけ効率良く安価に製品を生産できるかについて結論を出すのは時期尚早という指摘は尤もだと思う。
 
そのうえ、何十年も操業可能な製鋼所に何十億ドルの埋没費用(撤退しても取り戻せない費用)が費やされていることと、多くが比較的貧しい国に拠点を置いているか財政的に苦境に陥っている事実を考慮すれば、ほぼ同じ価格の環境に優しい製品を生産するだけでは、鉄鋼産業に変革をもたらすのに十分ではないことが分かる、という指摘も的を射ていると思う。
 
1兆ドル近い鋼鉄分野を一変させることは非常に困難な試みで、もしBoston Metalの製鋼プロセスが工業規模で使用可能な製造工程であることを実証できれば、少なくとも気候変動におけるもっとも困難な問題の1つの解決に向けた、わずかな希望をもたらすことはできるだろう、というのもよく理解できる。
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁