MIT Technology Review記事「Zipline Expands Drone Delivery of Medical Supplies
アフリカでドローン配送が拡大、医薬品の在庫切れ解消へ」の内容が興味深い。
 
シリコンバレーのドローン配送企業、ジップラインは、ルワンダでの事業を経てタンザニアでもドローン配送を始めるようだ。
 
緊急に必要なワクチンの輸送や、60年間、世界が手をこまねいたきた、医薬品の在庫切れの問題を一気に解決できるかもしれないというのは、興味深い。
 
2018年初頭にタンザニアで開始予定のジップラインのサービスは、血液製剤だけはでなく、緊急接種用ワクチン、HIVおよびマラリアの薬、そして縫合糸や点滴の管などの非常時支援物資の配送も含まれるという。
 
こうした製品を配送するのは「ジップス (zips)」と呼ばれる固定翼のまったく新しいドローンで、2キロの貨物を運び、往復で160キロメートル飛行できるらしく、ドローンによる配送費用は従来の輸送手段とほぼ同一だという。
 
ジップラインはありきたりなロボット企業として設立されたが、最終的にルワンダで最初のドローン事業を開始している。
 
ルワンダはメリーランド州よりもわずかに小さく、1つの拠点で国の半分近くにサービスを提供でき、ルワンダ当局は準備を整えていたようだ。
 
ジップラインは、保管期間が42日で切れ、冷蔵保存の必要があり、緊急時に必要になることが多い血液を使ってドローン配送モデルの試験を始めたという。
 
昨年10月以降、ジップラインは、2600単位の血液をルワンダの12の医療施設に届けるために1400回の飛行を実施しているが、配送のおよそ4分の3は定期的な補充のためであり、4分の1は緊急事態への対応だったらしい。
 
ちなみに、タンザニアはテキサス州よりも大きい。
 
首都ドドマ近くにあるタンザニア初のドローン配送センターが稼働すれば、グラスゴー大学とタンザニアのイファカラ健康研究所の研究者で構成されるチームはサービスの影響を評価する予定という。
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁
 
 

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