シリコンバレー在住の校條 浩(米ネットサービス・ベンチャーズ マネージングパートナー)さんが、日本の強みが弱みに、「あうん」から形式知の時代へ、と指摘しているのが、興味深く参考になると思う。
日本企業では、終身雇用により、それぞれの企業の固有の価値観やプロトコル(仕事のやり方やしきたり)を定着させてきたので、ロジックのステップをすべて具体的に説明しなくてもお互いがあうんの呼吸で暗黙知を共有できた、というのはよく理解できる。
一方、ITシステムによる情報処理能力の格段の向上、桁違いの情報量のビッグデータ、人工知能(AI)による高度な情報判断、情報を処理し学習できるロボットなどの技術が臨界量を超え、形式知が暗黙知を超える時代が来つつあり、暗黙知に頼る事業運営を続けている限り、ホワイトカラーの生産性は上がらないし、事業改革も期待できない、というのは尤もだと思う。
経営課題を普遍的な言葉で具体的に説明し、指示できない暗黙知型経営者は、経営を次世代に託し、ITがある前提で育った若者が経営を担うことで、形式知をベースとした経営パラダイムへのシフトが始まることを期待したい、というのは的を射ていると思う。
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁
