ニューヨーク在住ジャーナリスト津山恵子さんが、バーニー・サンダース上院議員のニューヨークのダウンタウン、ニューヨーク市立大学のキャンパスに囲まれたワシントン・スクエア・パークでの集会の模様を伝えている内容が興味深い。
 
集会の参加者の過半数は1020代の若者らしく、2011年秋に突然湧き上がった若者中心の格差反対運動「オキュパイ・ウォール・ストリート」以来の光景だという。
  
ボストンでのヒラリーの集会では、お手製プラカードを持ってきた人はいたが、ヒラリーTシャツを着ている人など見なかったのに、バーニー支持者は、ざっとみて8割ぐらいがTシャツかバッジ、手製プラカード、バーニーのお面など「バーニー・グッズ」を持っているという。
 
尊敬され、尊厳ある労働者階級を取り戻そう、全米の最低時給を15ドルに引き上げよう(ヒラリーは反対)、同性愛者の権利を認めよう、人口の1%が残りの99%よりも富を持つのはおかしい、と彼のシグネチャーである政策を訴えて20分ほど経ったとき、彼は、ヒラリーとの「深く異なる」政策を話し始めたらしい。

ボストンの集会やブロンクスとブルックリンでも、ヒラリーにはあまり触れなかったそうだが、バーニーは必死だと感じてちょっとぐっときた、おそらく、支援者たちはもっとぐっときていたのではないかという。
 

女優のロザリオ・ドーソンが、前座で、「あんたたち、選挙にはいかないつもりでしょう、ニューヨークの予備選挙の投票率は異様に低いのよ、若者は選挙にいかないっていうのが定説だしね~」と焚き付けたのに対し、若者らは「ブーーー」と言ったそうだが、果たして、彼らは投票所に行くだろうかとしている。

 
これまでに獲得した代議員数では、ライバルのヒラリー・クリントン前国務長官が1761人、バーニーが1073人と、ヒラリーが圧勝しているが、バーニーはニューヨークのブルックリン生まれで、直近の予備選挙は、ヒラリーに対し7勝で、超リベラル市民が多いニューヨークで勝てば、代議員数の差を縮めるモメンタムになると言われている。
 
アメリカ大統領の激務を考えると、バーニー・サンダース上院議員がもう一回り若かったら、ちょっと面白いことになりそうなのにと思うが、どうだろうか。