REIの森川 正之副所長が、アベノミクスの「第三の矢」にも関連するが、潜在成長率を高めるための具体的な政策としては、貿易自由化(EPAなど)、規制改革、法人税減税が論じられることが多く、また、最近は、労働力人口の減少を背景に、女性・高齢者の労働参加率の引き上げ、外国人労働者の拡大も政策課題として挙げられることが多くなっているとしながら、どういう政策が経済成長率に対してどの程度の効果を持つのかが定量的に数字で示されることは少ないという点を取り上げている。

内外の既存研究や統計データを利用した概算によって、おおよそのマグニチュードを理解するためのベンチマークという位置付けで、各種政策の定量的な効果を比較しているのは参考になりそうだ。

経済成長に対して定量的に大きく寄与するのは、教育を通じた人的資本の質の向上、研究開発を通じたイノベーションの加速といった産業横断的なファンダメンタルズの改善とし、TPP協定、女性の就労率引き上げをはじめ頻繁に取り上げられる政策と比較して5~10倍にのぼる可能性が高いとしているのは、感覚的にも合うのではないだろうか。

http://www.rieti.go.jp/jp/publications/pdp/15p001.pdf