ロンドン在住の谷本 真由美さんが、イギリスの例を引きながら格差について論じている内容が興味深い。

オフィスに縛られない、知識産業中心、フレックスタイム制、一つの組織に縛られない、自分で自分の仕事を管理する、年齢や肩書きではなく能力が評価される、といった「新しい働き方」が流行しているという。

ここでは、少数の高付加価値を産む人達がいれば、大勢が働く人は必要ない、その様な人々には競合と取り合いになるから高い報酬や素晴らしい就労環境を提供して職場に留まってもらう様にする、一方で、高付加価値を産まない人達は雇う方にそれだけの価値がないから同じベネフィットを享受することはできない、付加価値を産み出す能力の違いにより、生活レベルだけではなく、生活のスタイルまで大きく差がつくわけというのは、いい悪いは別にして理解できる。

「新しい働き方」のなかで高付加価値を産み出せないために落ちこぼれてしまった人や、「新しい働き方」が不可能な業界で働く人の実質賃金は下がっているだけではなく、仕事の数自体が減っていく、その理由は、通信技術とグローバル化で、以前よりより多くの業務を新興国に外注できる様になり、新興国がバリューチェーンのより多くの部分に関わってくる様になったためというのは、尤もだと思う。

通信やIT業界の中でも付加価値が低いと判断された人や、ルーティンーン化した事務を処理するサラリーマン、付加価値の低い営業、受付、コールセンター、店屋の店員、ホテル従業員、介護職に従事する人は時間給で雇用されるか、高付加価値人材の何分の一かの年収を受け取るが、仕事はEUや旧植民地からやってくる移民との取り合いというのは、厳しい現実と思える。

日本でも、形を変えた類似の構造で、格差が広がっていく可能性は、残念ながら高いと言わざるを得ないだろう。

http://wirelesswire.jp/london_wave/201412130900.html