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ニュージャージー州在住の冷泉彰彦さんが、同一労働・同一賃金について説明している内容が判りやすく参考になる。

欧州では多くの専門職の仕事が「ワークシェアリング」の対象とされており、フルタイムの人も、パートタイムの人も時給換算では同じ賃金をもらっているという。

米国では、「ワークシェアリング」はまだ少ないが、同一労働・同一賃金という原則は極めて厳格に守られているようだ。

ジャニターよりも時給換算の給与の高い校長先生が、「ちょっと床が汚れているからチャッチャッと掃除してしまった」などというのは、ジャニターの雇用機会を奪うと同時に「同一労働・同一賃金」に反することになるため、露見するとマズいことになるというのは、日本では一寸理解しにくいが面白い。

一方、同一労働・同一賃金が日本の場合どうして実現が難しいのか、正社員と非正規の仕事は違うからとし、次の5点を挙げている。

(1)8時間勤務というのはフルタイムであって原則正社員であり、その正社員には「突発事態や繁忙期」には8時間を超えて勤務することが前提となっている。

(2)正社員の業務内容は、「日々の業務」だけではないのが普通。

(3)正社員というのはイコール「管理職候補」であり、余計な会議に出席したり、実務研修とは違う「中堅社員研修」や「管理職選抜試験」などに参加しなくてはならない。

(4)正社員は管理職候補であるために、管理職になる前に複数の「現場」を経験することが期待され、その結果として「人事ローテーション」の対象となる。

(5)正社員は終身雇用で、その正社員だけによって構成された「共同体」に組み込まれている。

儀式を通じて忠誠心が生まれても、それで高度な業務スキルや管理能力が身につくわけではなく、「プロ管理職」が育つわけでない、日本の事務仕事の生産性が低い理由の1つはこのためとしているのは、尤もと思う。

http://www.newsweekjapan.jp/reizei/2014/12/post-699.php