RIETIハイライトセミナー「 日本のイノベーションはどう進むのか」の中で、次のような議論が紹介されており、興味深く参考になると思う。
 
 (1)日本では多くの研究開発費がつぎ込まれており、特許なども多いのに、なぜ収益性といった成果に乏しく、ソフトウエア、医療機器といった分野での成果が少ないのか。
 
 米国は、平均して見れば収益性が高いがハイリスク・ハイリターンで、日本はやや安全なものを追う傾向にある。
また、研究開発費用は固定費用であり、世界全体で売るか、日本だけで売るかによっても収益性に大きな差が出る。
 
 (2)iPodのようなハードとソフトの融合分野にイノベーションの力点があり、また世界中の消費者に歓迎される大きなイノベーションがあまりないようにも見えるが、どうすればそういう新分野でのイノベーションを加速できるのか。
 
ビジネスモデルの研究と組み合わさった技術開発ができれば、いろいろなことができていくのではないか。
 市場が拡大し、グローバル化していく中では、既存の顧客だけを考えていても駄目であり、将来顧客になる人を考え、そのために一番良い技術をどう組み合わせるか、それには世界的な協力体制も必要で、まさに経営戦略の問題である。
 
 
パナソニックの子会社アクティブリンクによる、人の動きを電動の装着ロボがサポート、腰やひざの負担を軽減し重さ30キロ程度のモノでも、大きな負担なく持ち上げられるというロボット、東京理科大の小林宏教授らによる、空気圧で収縮する人工筋肉の働きで、腰にかかる負担を3分の1程度に抑えるというロボット、東京農工大大学院の遠山茂樹教授らによる、モーター技術を応用して背伸びしたり、しゃがんだりする体を腕、腰、ひざの3カ所で支える仕組みで、農作業で不自然な姿勢も楽になるというロボットなど、体に装着して筋力を機械的にサポートする「ウエアラブルロボット」について、日経が伝える内容が興味深い。
 
サイバーダイン社山海教授のHALも含め、この分野の日本の技術開発は目覚ましく期待したい。
 
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経産省が、新しい製品やサービスの統一規格づくりを後押しし、日本発の「国際標準」を増やす取り組みとして、企業が標準化の手続きを進めやすい仕組みをつくるなど、国際的なルール作りを主導して日本企業の海外展開を有利にしたいとする考えを打ち出しているのは面白く期待したい。
 
 
グーグルグラスは、医療関係者が使えばさまざまな方法でコスト削減につながり、医師の育成が容易になり、治療成果も向上することが考えられるが、近い将来の幅広い導入は期待できそうもなく、医療サービス側はその前にプライバシー保護規制に沿った使い方を見つけなければならない、というWSJの記事は現実の難しさを示すもので、興味深い。