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昨今、少子高齢化と共に非婚化、結婚年齢の上昇がよく話題になる。

これで思い出したのが、内田樹さんの「うほほいシネクラブ:街場の映画論」のなかにある小津安二郎論の一部である。

小津自身は生涯独身で、「活動屋」という言わばやくざな仕事で、気の合う仲間たちと「遊ぶ」ことにひたすら興じた人とされたが、「結婚」と「家族」を、それだけと言ってよいほど描き続けている。

内田さんによると、小津の映画そのものが機能的には「結婚させる」外圧として(佐分利信的に)機能している。

佐分利信がいる時代には、「もう行かなきゃいけないよ」と耳にタコができるほど言われ続け、根負けして結婚するといったところが、昨今は、「結婚に押しやる」外圧が働かなくなったのだという。

「結婚したら幸福になるよ」というのは、若者たちを結婚に押しやるための「嘘も方便」であり、そうでも言わないとなかなか結婚しないからである。

「家族を作れ」というのは要するに「成熟せよ」ということであり、「いつまでも若く自由でいたい」という若者の願いと葛藤するが、これを押し切るだけの「成熟圧」を喪ったというのが、昨今の非婚化の実相だとしているのは、非常に穿っており面白い。