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クリント・イーストウッド4年ぶりの主演作映画「人生の特等席」を観た。

雑誌などでも紹介されているように、イーストウッド扮する伝説の大リーグスカウトマン(ガス)と、視力の衰えてしまった彼をサポートするために一緒にスカウティングの旅に出る、疎遠だった娘(ミッキー)の父娘のドラマを中心に、かつてガスにスカウトされた元選手のスカウトマン(ジョニー)ほか魅力的な人物たちが登場し、視力の衰えから彼の手腕に球団フロントが疑問を抱き始める様子、弁護士でキャリアウーマンとなっているミッキーの女性としての仕事上の苦労がベースにあり、ミッキーとジョニーの恋、ガスのキャリアの進退を左右する天才バッター獲得でのスカウティング裏話など、いくつものドラマが展開する。

イーストウッドが自身の監督作以外で俳優に徹した主演作としては、「ザ・シークレット・サービス」以来19年ぶりである。

監督は、95年の「マディソン郡の橋」以来、イーストウッドの製作プロダクション、マルパソ・プロの助監督、プロデューサーとして数々の作品に参加し、「ミスティック・リバー」「硫黄島からの手紙」ではアカデミー賞ノミネートの栄誉を受け、イーストウッドの“右腕”で映画製作のノウハウを学び、自他ともに“正当後継者”とされるロバート・ローレンツである。

元々、ローレンツがプロデューサーとして紹介してきた本作を、「君がやった方がいいんじゃないか?」とローレンツの初監督作に進言したのはイーストウッド自身とのことである。

主人公の誇り高き生きざまを壮絶なラストで見せつけた作品「グラン・トリノ」が4年前、父娘が主題となった作品では、「目撃」( Absolute Power)が15年前になる。

私は、昔60年代にTVで放映された西部劇「ローハイド」でのカウボーイ「ロディ」役の時代からのファンであるが、あと何年、彼の作品を楽しめるのだろうかという思いを持つ。

人生のしがらみ、ボタンのかけ違いからうまくいかなくなる人生の悲哀、それにもかかわらず本来人間の持つやさしさ、などをまさに特等席から眺められるこの映画は邦題にふさわしい。

原題の“Trouble with the Curve”も、内容を暗示させ粋であるが、今回はこの「人生の特等席」という題名が私にはぴったり来た。