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シリコンバレー在住のコンサルタント渡辺千賀さんが、リスニング力強化iPhoneアプリ“Listen-IT”の子音編リリースに合わせて、日本人がRとLを聞き分けられる(かもしれない)裏技という面白い話を載せている。

生後9ヶ月前後の赤ちゃんに対し、外国語のネイティブスピーカーに絵本の読み聞かせやおもちゃを使ったインタラクティブな遊びをしてもらうと、1回25分のセッションを12回行っただけで、ネイティブ並みに外国語の音素が聞き取れるようになったという報告があるらしい。

赤ちゃんは、どんな言語のどんな音でも同じように聞き取れる状態で誕生するらしく、その後、周りで話される言葉に触れるにつれ、「その言語に必要な音の聞き取りを選択的に向上させ、それ以外の音の差は聞き取れなくなる」という変化が起きるというもの。

英語ではRとLは決定的に違う音というが、日本語ではどちらで発音しても「らりるれろ」になり、日本語で育つ赤ちゃんが、RとLの差を聞き取れてしまうとかえって日本語理解が阻害され、「今聞いた『ラッパ』はRのラッパかLのラッパか?」などと思っては駄目で「ラッパはラッパ」とさっと理解できることが「日本語がわかるようになる」ということになる。

ところで、いくら幼児期に訓練しても、時間がたてば意味がなくなるではという疑問に対しては、「1歳になるまでしか聞かなかった言語を、それを全く忘れてしまった後の思春期後に学びはじめた場合、上達速度に何らかの違いがある」という結果も別に出ている由。

もう今更という感じもあるが、孫の教育などには配慮が必要かもしれない。

ところで、若いうちに有効な教育を受けた方が良いという関連した件で、同じくシリコンバレー在住のベンチャーキャピタリスト伊佐山元さんが、シリコンバレーの子供たちがどのような教育を受けているのか、いくつか特徴を紹介している内容が興味深い。

公立小学校の学期中に学ぶ多くの科目に対して、必ずといっていいほど、学期末のリポートの提出と発表会が組み合わせになっており、普段の教科書での勉強や宿題は、すべて学期末のプロジェクトやプレゼンテーションのためのツールであって、目的ではないという構造らしい。

例えば歴史であれば、学期中に学んだ時代や国で活躍した、“教科書で取り上げられていない”人物を一人選び徹底的に調べさせるもので、インターネット、図書館、時には博物館見学など手段は問わないが、簡単には得られない情報ばかりをリポート用紙にまとめ、推敲を繰り返し、一方で大きな模造紙に図や絵を豊富に使い、学期末の発表会に備えさせ、最後の発表会には、その人物の格好をして、他学年の生徒、親や先生を前にスピーチをするというものらしい。

図書館で借りてきた難解な文献を理解して文章に起こす作業を、“親が”手伝うことも当然とされ、多くの週末の時間を過ごしたという体験は、親にとってもかけがえの無い時間になるという副次的効果も大きいようだ。

また、子供たちが通っている学校では、学校の裏庭に小さな農場があり、そこで動物を飼育して、野菜を栽培しており、生徒たちはこの農場の運営を手伝い、そこでの収穫物を、毎週木曜日の放課後に開かれるマーケットで売り、売り上げを学校の活動に還元する仕組みになっているそうで、裏庭の農場で小さな経済を学んでいることにもなる。

なんといっても、早い時期に詰め込みの暗記などせずに、柔らかに脳を鍛えたらよいと思わざるを得ない。