Bloomberg Businessweekの記事に、シリコンバレーのルミネート社(創業時ピクサーザ社)が、インターネット上にある数兆枚もの画像から情報を読み取り、読み取ったデータを解析して画像内にある特定の対象物や製品などを自動的に認識するアルゴリズムのソフトウエアを紹介している。
レディー・ガガ氏が着用しているサングラスのブランドやツール・ド・フランスの優勝者が乗っていた自転車のモデルなどが識別でき、テレビ情報サイト「TVガイド・ドット・コム」など、4000以上のウェブサイトがルミネートの技術を使っているという。
面白いのは、広告以外の様々な情報を画像に組み込むこの技術プラットフォーム上に、アップルやフェイスブックと同様、外部の開発者にアプリを開発するよう促して、事業の推進を図ろうとしている点である。
既に発表されているアプリとして、ウェブサイトの情報掲載者が写真にウィキペディアのコンテンツへのリンクを自動的に設定でき、例えば、米大統領夫妻の画像を掲載すると、このアプリがオバマ米大統領の顔を認識し、ユーザーが画像をマウスで指せば、大統領の人物情報を表示させることができるようになる。
ルミネート社以外にも、類似の事業を展開している企業があるようで、例えばニューヨークのイメージ・スペース・メディア社は、画像を組み込む広告技術を1万社に提供しているし、サンタモニカのガムガム社は画像を利用した広告を毎月数十億規模で提供しているという。
一方、WSJに紹介された関連技術として、画像情報から顔を切り出して認識する技術があり、米シーンタップ社は、iPhoneやアンドロイド搭載のスマートフォン向けの無料アプリケーションで、地元のバーについての統計をリアルタイムで表示するもので、参加しているバーに設置された顔認識カメラで情報を集め、バーにいる人数や男女比、来店客の平均年齢などを示すことができるという
また、どの有名人に最も似ているか、あるいは吸血鬼の遺伝的性質を持っているかなどを調べるゲームソフトもあるらしい。
顔認識カメラを内蔵したテレビのセットトップボックスで、テレビの前にいる人の顔を認識し、最近見た番組や録画した番組を画面に表示するなど、その人に合わせて番組をカスタマイズする技術をシリコンバレーのビュードル社が提供している模様である。
顔認識技術が使われたのは、当初、警察やセキュリティなどの分野だったが、カメラの性能が向上し技術の価格が下がると、顔認識のツールは一般の人にも手が届くものになったわけで、アニメトリックス社がiPhone向けに提供しているゲームソフトは、ユーザーの顔を有名人の顔とマッチさせるもので、すでに3万回ダウンロードされているというが、元々は警察が容疑者を認識するのに使っているのと同じ技術のようである。
改めて思うのは、画像技術の進展と共に、常に問題視されるのは、プライバシー上の懸念で、今後は益々この点の論議が出てくるように思う。
