

一寸前の米Wiredの“Army Tests ‘HULC’ Super-Strength Gear,”というビデオ記事に、 脚部の身体能力を大幅に強化サポートするHULC(Human Universal Load Carrier)外骨格パワードスーツが紹介されていた。
http://www.wired.com/dangerroom/2010/07/video-army-tests-hulc-super-suit-no-gamma-rays-allowed/#more-27846
米国カリフォルニア大学バークレー校から誕生し、ロッキード・マーティンが実用化を目指しているHULCは、脚に装着していることを忘れるほど自然な動きで各兵士にフィットしつつ、200ポンド(約90kg)の重量の荷物でも軽々と持ち運べる驚異的な脚力を生み出せるようになっているようでこのプロモーションビデオを見る限り現実的に見える。
すでに米国陸軍兵士システムセンターで実戦を想定した装着テストの実施が正式決定しており、本当に誰でもスムーズに使えることが確認されれば、いよいよフィールドテストを経て実戦配備されることになるのだろう。
バイオメカニカル・テストでHULCを着用した兵士のエネルギー消費の測定評価、さらに各種の荷重、速度に対し如何にスムーズに慣れるかなどを評価することになる。
一方、医療・介護機器としての利用を念頭に置いたものは、「人の力や仕事を補助する(助ける)」という意味でパワーアシスト(Power Assist)機器ないし装置等と呼ばれることが多い。
進行する少子高齢化や老老介護では介護市場の労働力不足も懸念されており、ベッドの移動などで要介護者を抱き上げるといった体力的負担も、家庭から病院での介護においての大きな課題となっている。
近年では筋電位や神経電位の測定に関する、生化学などの分野で目覚しい発展が進んで筋電義手などの実用例も登場している事から、四肢マヒや筋力低下で歩行困難な人が、自律歩行を行える様に成るというパワーアシスト型のロボットギプスの開発・製品化も進んでいる。
例えば、筑波大学山海嘉之教授らによって開発されたロボットスーツHAL(Hybrid Assistive Limb)は皮膚表面の生体電位信号を読み取り動作するパワードスーツで、その後産学共同体企業サイバーダインが設立されているが、この装置の全身型は例えば100kgのレッグプレスができる人間が装着すれば180kgを動かすことができ、数kgを持ち上げる感覚で40kgの重量物を持ち上げることができるとされ、既にHALの下半身タイプが大和ハウス工業からリース販売されている状況にある。
ほかに、パナソニックの社内べンチャーのアクティブリンク社などの製品もあり、今後活況化が期待できそうである。
日本では、軍用が先行することは難しいので、このような医療・介護機器としての利用がメジャーになるだろうし、将来的には車椅子利用者の大半が、自分で望むままに行動できるとする見解もあるようで、期待したい。