野村総研(NRI)によると、世界市場での日本のICT産業のシェアは、かつての15%から10%にまで下落しており、2050年には3%の水準にまで落ち込むと予測している。
ICT産業がデジタル化やネットワーク化といった更新サイクルを迎えてきたが、今回のサイクルは産業革命や鉄道、電気、自動車といった社会インフラの更新として捉えるべきというのも的を得ているようにみえる。
今後、日本の競争力を強化していくには、宇宙やロボットといった未踏技術、アニメやカルチャーといったコンテンツ立国、さらに衛星や次世代ナビゲーションといった安全、セキュリティなどの分野を中心とさせ、ICT単体は産業としての発展トレンドでの主役というより、これら分野の発展を支える支援役の立場になるというのは、止むを得ないし効果的ではないかと思う。
具体的には、社会インフラにおけるICTの役割として、インフラの最適化、複合化、運用管理とパッケージ化を挙げており、最適化では需給の監視や制御、資源の配置、キャパシティの管理など運営における需給の調整、複合化では異なる業種やサービス、インフラの横断的な管理、運用管理では現地のセンターで顧客対応などを担いグローバルセンターで24時間365日集中的な監視、さらに、パッケージ化では海外市場に日本のノウハウを輸出する際、相手国に対して教育したり、提供したりする仕組みを作るなどとしている。
宮田秀明さんは沖縄で電気自動車とインフラ作りのグリーンニューディール沖縄プロジェクトを推進中で、電気自動車の航続距離をシミュレーションし、充電設備の設置などインフラ設計、実証実験を行っているのは、スマートグリッドの実証実験とともに、こういった方向への取り組みに道を開いていくものとして期待できるのではないだろうか。
