グーグルやアドビシステムズなど、30社以上のコンピューターシステムが、中国を拠点とするハッカーから攻撃を受けた事件は記憶に新しい。
米企業のコンピューターネットワークが組織的なハッカー集団からサイバー攻撃を受ける件数は、増加の一途をたどっていると最近のBusinessWeek誌が報じていた。
結局、グーグルは、中国語版検索サービスの運営拠点を香港に移し、中国での同社サイト利用者の接続先を、香港の同社サーバーに切り替えることになったが、その後運用がスムーズではないとのニュースもある。
こうした背景から、サイバーセキュリティーの専門職に就く人材の需要は急速に高まっており、政府機関や民間企業の幹部らは、こうした職種の採用をもっと増やしたいが、適任の志願者がなかなか見つからないらしく、政府機関の採用責任者のうち、サイバーセキュリティー関連職の志願者の技能レベルに満足していると答えた人はわずか40%、志願者の数に満足している人は30%にとどまるという。
サイバー攻撃は瞬時のうちに行われ、手口も刻々と変化することから、最終的には攻める人間と守る人間との技能の勝負になることが多く、熟練の“サイバー戦士”がいる側が勝つというし、次世代の戦争では人材が武器になるとも言われているようだ。
米国では、大学対抗のサイバー防御の地方大会から全国大会があり、マイクロソフト、マカフィー、米コンサルティング大手アクセンチュアなどの企業がスポンサーとなっていて、サイバー攻撃への防御を強化したい企業にとっては、戦力となる学生(サイバー戦士)を見つけ出してスカウトする絶好の場となっているという。
日本では、まだこれほどの危機感はなく対応も遅れているような気がするが、ITの世界でのグローバル化の激しさを思うと、もっと手を打つ必要があるのでないだろうか。
