
例えば、CEA(全米家電協会)調査部が今後のデジタル家電の市場成長について興味ある分析を出している。
一つは、スマートフォンなど5型以下やノート・パソコンやテレビなど15型以上は市場が既にあるが、5~15型のディスプレイを搭載した電子書籍端末などの機器が,今は空白地帯で次の成長の余白になっているという。
また、テレビは放送,ビデオ,DVDなど様々なメディアとつながっているが、日本の実態は別にして、米国の65%の消費者は,テレビとインターネットをまだリンクさせておらず、ウェブ上のコンテンツをダウンロードしたりアクセスしたりする行動はまだ広まっていないので、普及の余地がありそうだという。
さらに、GPSがケータイの中に入ってきたように,今後はさらにケータイの機能をネットブックが持つようになるなど“機能と容れ物の変容”、機器の役割変化に成長機会があるという。
これらは、ある意味で常識的な捉え方ともいえるが、マクロなセンスからは参考になるかもしれない。
今回のCESで特に目立った点として、多くの人が取り上げているのが3D対応テレビのようである。
パナソニックは、PDPテレビとBD再生機の両方で3D映像対応機種を発表したし、業務用の2眼式3Dカメラも披露している。
シャープは、ディスプレイのイノベーションとして,RGBの3色にY(イエロー)を加えた4原色カラー・フィルタに関する「QuadPixel Technology」について「TV Beyond TVs(テレビを超えるテレビ)」を実現するものとして紹介している。
ソニーは,画面寸法が25型で,画素数が1920×1080(フルHD)の3次元(3D)対応の有機ELパネルを、技術展示ではあるが初めて披露している。
製品面では、3Dに対応した液晶テレビ「BRAVIA」やBlu-ray Disc(BD)プレーヤーを2010年夏から米国を皮切りに世界で順次発売することを明らかにし、今年中にはパソコン「VAIO」や,デジタル・カメラでも3D対応品を売り出す計画という。
なお、東芝 デジタルメディアネットワーク社は、CELL TVを発表している。
もう一つのキーワードになっている、LED TVに関し、韓国Samsungは、LED TVを8カ月前に投入しており、既に260万台のLED TVを販売し、この市場におけるシェアは約80%という。
この圧倒的なリードに加え,テレビやBlu-ray Discプレーヤーなど3D対応製品の品揃えを充実させる方針らしい。
一寸変り種として、米University of California,Santa Barbara校(UCSB)教授の中村修二氏が設立している技術ベンチャーKaai, Inc.が,連続発振波長が523nmの緑色半導体レーザを開発したと出展しているのも興味がある。
ところで、日本にこのような世界の技術を先行紹介していく場が実質的に少なく存在感が薄いのは、何とも寂しいものと感じる。
最近、中国の自動車ショーが大変な規模で行われるようになり、話題を呼んでいるのも、考えさせられるところである。