イメージ 1

イメージ 2

世界的な金融危機が進行し、恐慌の恐れが真実味を帯び始めているが、一方、今年は日本人のノーベル賞受賞が続き、いくらかでも明るさを提供してくれている。

ノーベル物理学賞は、素粒子研究で成果を上げた南部陽一郎・米シカゴ大学エンリコ・フェルミ研究所名誉教授と小林誠・高エネルギー加速器研究機構名誉教授、益川敏英・京都大学名誉教授(京都産業大学教授)の3氏に授与される。

さらに下村脩・米ボストン大学医学校名誉教授がノーベル化学賞を受賞した。

ところで、自然科学分野のノーベル賞は、主に研究成果を顕在化させた論文をベースにして選ばれる。

これに伴う著作権の方は、論文そのものには何ら手続きなしに発生するが、当然、研究内容には発明が含まれる場合が多く、特許によって保護可能な研究成果が含まれることは珍しくない。

研究者・科学者は一般に早く研究成果を世に発表したいという早期発表や名誉を重んじる強い意志が根底にあるとされている。

つい最近、京都大学山中教授のiPS細胞に関係する特許成立が話題になったが、研究やその成果の活用が他人から制約を受けないためにも特許が重要な位置づけになっているのは間違いない。

ところで、特許出願の手続きは研究者にとっては苦痛に違いない。

特許出願の明細書等は権利化のための文章・図表であり、研究成果を理論的に発表する論文とは趣が大きく異なるからである。

しかし、後発の者の特許によって研究が制約を受けることがあってはならない。

これに関しては、新規性喪失の例外規定というものがあり、学会発表などに対しては出願まで6カ月の猶予期間が与えられ、米国ではこれが1年間認められており、日本より米国のほうが手厚い保護になっている。

いずれにしても、理科系指向の低下がひどく、国の基盤を揺るがしかねない状況から、理科系への関心、魅力の再認識が進むと有難いものと思う。