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先日、TVで「人類が消えた世界」というドキュメンタリを流していたが、この原作とも思われるのが、アラン・ワイズマンという米国人ジャーナリストの同名のベストセラーである。

人類が姿を消した翌日から、自然が支配権を握るわけで、例えば家は、まず水によりどんどん崩れていくという。

先進国で最も広く採用されているツーバイフォー工法でも、雨が降り続くと雨押さえが取れ、雨漏りから屋根板の下にある、材木の断片を樹脂で張り合わせたウッドチップの露出部分、釘の周りからしみ込み、やがて屋内に水が漏れるとともに建物自体が傷んでくる。
木は腐りつづけ、壁が一方に傾き最後には屋根が落ちる。

この間に、リス、アライグマ、トカゲなどが屋内に入り込み、壁をかじって巣穴を作るし、さらに、壊れないという外壁材のアルミ、ビニール他メンテナンスフリーの羽目板も、100年もすれば大抵は色あせ、地面に崩れ落ちる。

ニューヨークの橋も、2,300年するとリベットやボルトが外れ、橋全体が水面上に落ちる。

ニューヨークの高層建築も、将来一層強力になったハリケーンが今より頻繁に北米大西洋岸を襲うようになるため、ぐらぐらになり、一部の建物は倒れほかの建物を破壊し、徐々にアスファルトジャングルは、本物のジャングルに姿を変えていくことになる。

コヨーテや、シカ、クマ、オオカミなどが、次々に、カナダ、ニューイングランド方面から移ってくる。

500年後には、郊外の住宅地だった所は森に変わっている。

しかし、森の低木層に隠れるように、アルミニウム製食器洗い機の部品やステンレス製調理器具が転がっていたり、プラスチックの柄の部分が形を留めていたりする。

例えば、10万年経った後、何らかの生物がこれらを掘り出すと、すでに完成した道具の発見により、彼等の知性が高い段階に突如進化するかもしれない。
逆に、道具の複製の方法が分からず、失望しやる気をなくしてしまうかもしれない。
または、ひょっとして、その謎に畏怖の念を抱き、宗教的意識が目覚めるかもしれない。

このへんになると、一寸、面白いSFが出来そうな気もするが、10年ほど前に流行ったグラハム・ハンコックの「神々の指紋」で、人類がもうひとつの文明(超古代文明)を"記憶喪失"しているという話を思い出させてくれる。

人類が消えても残るものとして、もっと確実なのは、宇宙空間に放射されているラジオやTVの電波で、もちろん、宇宙空間を伝搬していくにつれ弱くなっていくだろうが、消えてしまうことはない。

これも、10年ほど前のカール・セーガンの小説「コンタクト」で、宇宙の地球外生物からの電波を分析したら、昔のドイツのヒトラーの演説映像で、ナチス時代に開発したテレビの電波がはるばる宇宙を伝搬し、逆にこれを送り返すことにより地球外生物の意思、メッセージを伝えてきたという内容を彷彿とさせる。