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東芝がHD DVDからの撤退を正式に発表した件で、メディアからいろいろ報道されている。

雑誌「プレジデント」の副編集長や雑誌「ノートブックパソコン研究」編集長などを歴任した、オーディオ、ビジュアル、デジタルメディア評論家の麻倉怜士さんの分析、コメントが面白く的を得ている気がする。

AV業界の規格戦争にまつわり次の3つの法則があるという。

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ビデオではベータ(1時間)対 VHS(2時間)、ビデオカメラであれば、VHS-C(20分) VS 8mm(1時間)と常に勝者になったのは長時間記録が可能なメディアであった。
前回のDVD規格戦争でも、ソニーとフィリップスが提案したMMCDは当初3Gバイト、東芝・松下電器が提案したSDは同5Gバイトであり、SDサイドが勝ち、DVDになっっている。
HD DVDは、1層15Gバイト、2層30Gバイトであるのに、Blu-rayは1層25Gバイト、2層50Gバイトと明らかな優位さがあった。

一時代を築いたメディアは新世代に継続しない

各規格のデファクトスタンダードを握る会社は、その栄華が永遠に続くことを願うものであり、栄えているフォーマットの延長に新しい規格を求めるが、これらはすべて新しい技術、新規格に凌駕されてきた。
一時代を築いたメディアを持つ企業は必ず新世代には負ける。

K麓蕕了兩からは、新技術が生まれない

DVDまで振り返れば、CDと同じ12mm厚のソニーMMCDは、革新的な0.6mm厚のDVDに破れた。そして、革新的な0.6mm厚を実現した東芝が、新世代DVDにおいて墨守派となり、権勢永遠を目指し、同じ構造を継続した。
新世代DVDではソニーが革新的な0.1mmの大容量ディスクで攻撃、墨守の東芝HD DVDは粉砕された。

一方、バックにいる松下が、実は過去の標準化戦争で、3戦全勝となっているのは、興味深い。
また、0.1mm厚のメディア作成技術も提供しており、ビジネス、戦略のみに限らず技術的な高さは評価されてよいと思う。

ところで、次世代DVD争いに関しては、磁気ディスク装置の世界トップにある米国Seagata社のCEOが、本当の勝者は、磁気ディスク装置メーカという発言をしているのも面白い。

これは、音楽にせよ、映画にせよ、今後はネットワーク経由でダウンロードして入手するオンライン配信形態が主流になり、したがって交換型のメディア媒体の存在価値が薄くなり、大容量化の点で優位にある磁気ディスク装置が勝者になるという訳である。

アップルが発表した、メディアレスでHDDにある様々なデータを直接テレビ上で再生できる、自由度の高いボックスとしてのApple TVんなどの新しい動向を考えると、DVDも今回の世代で終わりかなという気もしてくる。

さらに、この磁気ディスクも半導体のフラッシュメモリに下位の方から置き換えられつつあるのは、iPodの動きを見ても強く感じられる。

このメモリで先頭を切っているのが東芝であり、今回の発表で、撤退コストがそう大きくはならず、且つずるずると難しい戦いを長引かせて疲弊していくよりは遥かに良いというのがマーケットから出されたメッセージというわけで、株価の動きをみるとはっきりしている。