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ボストン コンサルティング グループ日本代表の御立(みたち)さんが、漫才の島田紳助さんの知られざる裏話を紹介してくれているので紹介したい。

漫才やその他の「芸」と言われる世界の人たちは、プロとして、自分自身を磨く方法論を模索し続けており、考えてみると、ベンチャー経営者も「経営という芸」を磨く方法論を探し、実践していく旅を生きているわけで、類似するところがあると言えそうである。

『紳竜の研究』というDVDの中に、漫才師志望の吉本の後輩たちに対して、「どのようにして、自分の(芸人やタレントとしての)価値を上げていくか」といった内容が入っているという。

売れるために必要な「XとYの法則」で、「競争の中で勝ち残り続けるには、『他とは違う自分独自の特色(=X)』と『世の中のトレンド(=Y)』を、どう合致させるかが大事であり、凡百の一発屋が消えていったのは、Yが変化しているのに気づかず、それに応じて、自分のXを進化させきらなかったから」とあり、ちょうど、企業の競争戦略に相当する内容を、具体例を交えて語られているらしい。

紳助さん自体、様々な芸風を分析し、そのうえで自分ならではのXを考えたに違いなく、社会に新しく生まれてきているYを、これまた分析的な視点で把握して、XとYの接点の作り方を考え出す、という作業を行なったと思われる。

島田紳助さんが駆け出しの頃にやっていた具体的な分析作業は、「自分から見て、この人はすごい」と思う先輩の漫才を、逐一ノートに書き写すというテープ起こしの作業だったらしいが、自らの手で一語一語を書き出すことによって、初めて、笑いを生む構造や、押す・引くのバランス感などが明示的に分かる、ということらしい。
 
「才能がなければ、どうしようもない」というのは当然として、その前に「自らの知恵を絞らずに、与えられた機会を、受け身に捉える」という例が多く、それが問題というのはどの分野でもあてはまることらしい。