
釜山(プサン)から入り、慶州(キョンジュ)の古墳群・大陵苑(テヌンウォン)、新羅時代の名刹で、豊臣秀吉の侵攻・放火により創建時の建物は焼失したが、何度か再建されている世界遺産の仏国寺(プルグッサ)、新羅仏教の石仏で有名な石窟庵(ソックラム)、大邱(テグ)近郊の高麗版八万大蔵経で有名な世界遺産の海印寺(ヘインサ)、利川(イチョン)近くの陶芸村(沙音里サウンリ)、世界遺産の城郭・水原華城(スウォンファソン)、ソウル近郊江華島(カンファド)の世界遺産・古代支石墓(カンファジソンミョ)など文化遺産を見て回った。
特に海印寺(ヘインサ)の八万大蔵経は、仏教を建国の理念とし仏の加護で北方遊牧民の侵略から国を守ろうとした高麗により13世紀に約15年をかけて木版の上に1字1字彫りこんで作った経文で、一寸,校倉造を連想させるような通風のよい大蔵経板閣に収めてある。
ここは、観光ガイドや写真集なども売っていないような所で、観光地化されていず落ち着いて見られるのがよい。
ところで、各地で修学旅行や遠足のような韓国の学校生徒の集団とよく出会ったが、改めて眼鏡をかけている割合の高いのが印象的である。
ある韓国人が、韓国はまだ経済的にも余裕がなく、小学校から就職後までずっと競争が激しく、顔つきもきつい印象を与えやすいが、これに比べると、日本人は、すでに発展を成し遂げ色々な意味で余裕があり、皆、顔つきが優しく仏様のように見えるとの話をしていた。
これは、言い換えると、皆ボーっとした抜けたような印象を与えている訳である。
乗り物などですぐ居眠りを始めたり、荷物を置きっぱなしでふらふら歩いたりと、世界では見かけられない光景が日常にあり、緊張感が少なくても成り立つような幸せな環境で暮らしており、恵まれているが、これから長いレンジで考えると少子化による人口減少もあり、移民をある程度受け入れ、違う人種・文化と共生していく必要が想定される中で、考えさせられる問題ではないだろうか。