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Googleが、地域検索/地図検索サービスGoogleMapsに道路の混雑状況を表示する機能を追加したとのニュースがある。サンフランシスコ,ニューヨーク,シカゴ,ダラスなど米国主要都市30カ所以上で,渋滞の程度を色分けして示すものらしい。
渋滞情報は,Google Mapsの地図画面上部に新設された「Traffic」をクリックすると,地図に重ね合わせて表示され、道路上の色が移動速度の目安になっていて,「赤は動いたり止まったり,黄色はディナーに少し遅れる程度,緑は順調」といった感じらしい。

Googleといえば、最近日本でも注目されはじめた「ゲーム内広告」分野で、大手のAdscape Mediaを買収するという観測が出ていた。この領域では、昨年5月にMicrosoftがMassiveを2億ドルで買収すると発表し先行している模様である。

なお、「ゲーム」とは、パッケージ販売される一般的なゲームソフト(コンソール)やアーケードゲーム、ネットワークを介したオンラインゲーム、携帯電話で動くゲームなど範囲が広がっており、さらにその先には、上に述べたGoogleのGoogleMapsやMicrosoftのVirtual Earthなどの3D世界、Second Lifeなどの仮想世界などにおけるプロモーションなども含まれてくるといわれている。

ところで、梅田氏の「ウェブ進化論」にも紹介されているようにGoogleは自らのミッションを「世界中の情報を組織化(オーガナイズ)し、それをあまねく誰からでもアクセスできるようにすること」と定義している。
言語化された人類の過去の叡知のすべてから、世界中でリアルタイムに起きている事象の詳細にいたるまで、Googleの「世界中の情報を整理し尽す」というミッションは奥行きが深く、そうやすやすと成し遂げられるものではない。
「世界政府っていうものが仮にあるとして、そこで開発しなければならないはずのシステムは全部Googleで作ろう。それがGoogle開発陣に与えられているミッションなんだ」

一方、日経ビジネス最新号に東京大学小宮山総長のインタビューが載っており、その中で「Googleは知の構造化とは異なるものなのです。関連する情報をリンクでまとめるというのは統合化とは言えないからです。『どこのレストランがうまいか』という情報なら、検索すればいくらでも出てきます。でも、『太陽電池は将来どうなるか』という知的関心の答えまでは導き出せません」として「Googleは知に非ず」と述べている。

インターネットで得る情報だけでは知識の全体像をつかめないと戒めている点は納得できるが、今世界で進行している動きはいずれ「知の構造化」に結びついていくような気がする。