
・大前研一氏
言わずと知れた有名コンサルタントで、マッキンゼー・アンド・カンパニー時代の活躍後、スタンフォード大学院ビジネススクールをはじめ、UCLA,ボンド大、高麗大などの客員教授のほか、グローバル企業の取締役、(株)ビジネス・ブレークスルーでの教育発信など引き続き活躍中の元気な人で、日本人には珍しい国際感覚の優れた人である。
SONYのFeliCaビジネスに関連して、FeliCaは非接触型ICカードで高速性他技術的に非常に優れたもので、JR東日本のSuica,JR西日本のICOCAその他でもで採用されており、事実上、日本の鉄道ICカード市場はFeliCaが独占してている。
更にFeliCaは日本だけではなく、Suica導入以前から香港のオクトパスカードで使われており、発行枚数は1200万枚と香港の人口を上回っている。シンガポールのezlinkでも採用されており、世界的に見ても、FeliCaは鉄道・交通ICカードのデファクト・スタンダードの状況にある。
更に、鉄道ICカード以外のところでも使われており、電子マネー、クレジットカード、社員証、入退室管理など、例えば電子マネーEdyのカードはFeliCaであるしクレジットカードのeLIOもFeliCaといった展開になっている。
EdyとELIOは両方ともソニーの関連会社のビジネスであるが、本来、JR東日本がNTTドコモのおサイフケータイによるケータイクレジットiDとビジネス連携するなど任せておかず、SONY自体がこのような展開を戦略的に進めるべきであるという。SONYの今ひとつ不振と限界はこのような点に見える。
いずれにしても、あらゆる機能が携帯電話に集約されつつあり、財布他身に付けているものは全部入ってしまう状況にある。
・全日空代表取締役会長 大橋洋治氏
牛尾治朗氏の言葉を引用して、人生、企業の進路には、三つの坂がある。
上り坂、下り坂ともう一つ「まさか」である。
苦しいときを乗り切り、順調な時期に入った段階でこの「まさか」の落とし穴に陥ることがあるもの。
これは、企業の大小に関わらず通用する話で心しておくべきことではないだろうか。