
仕事柄、技術開発型ベンチャーに投資を検討するファンド側からの依頼で技術面を主体とする評価を行うことが多い。元々、ベンチャー企業自体の新製品、新事業開発の成功率が低い上、ファンドの大部分が金融機関であり、技術的な目利きの点で開発リスクをどう見るかが難しいためと思われる。
所で、評価手法自体は、これを担うシンクタンクや調査会社特有のノウハウもあり、公表されたものがないが、例えばUFJベンチャー育成基金の松井憲一氏によれば下記のような内容で、基本的にはどこも似たような趣旨と思う。(「技術系ベンチャーのイノベーション評価法」ダイヤモンド社)
(1)事業性の評価
・顧客ニーズ、市場性(顧客ニーズの強弱、ニーズ顕在化のタイミング・スピード、市場規模など)
・製品、サービスの優位性(差別性、コスト優位性など)
・市場の競争状態(既存競合企業の強さ、新規参入、代替技術の可能性など)
(2)経営資源の評価
・経営者(リーダーシップ、計画性、顧客ニーズや技術の掌握度、性格など)
・財務力(既存ビジネスの損益状況、自己資本の厚さ、借入金の多寡、投資金額への資金調達力など)
・技術力(技術の差別性、実現性、防御性など)
・販売力(マーケティング計画、他企業との販売提携など)
なお、上記ファンドの例では、平成元年から14年の間の投資(債務保証)案件は210件、成功・失敗の判明しているのが134件、その内成功例は67件で成功率50%と報告されている。この数字は一般的なベンチャーキャピタルの投資成功率からいうと高いのではないだろうか。
又、このファンドでは債務保証した企業に対し少なくとも5年は新製品開発の進捗状況報告を出させているが、これも堅実と言えるだろう。
今後、日本の企業構造が変化していくと共に、ベンチャー、特に技術開発型ベンチャーの担う役割が大きくなっていくのは間違いなく、逆にこれがうまくいかないと日本は世界から取り残され老大国化せざるを得ないだろう。この点からも、これらに対する投資評価の力量をつけていくことが非常に重要な役割となっていくと思う。
所で、評価手法自体は、これを担うシンクタンクや調査会社特有のノウハウもあり、公表されたものがないが、例えばUFJベンチャー育成基金の松井憲一氏によれば下記のような内容で、基本的にはどこも似たような趣旨と思う。(「技術系ベンチャーのイノベーション評価法」ダイヤモンド社)
(1)事業性の評価
・顧客ニーズ、市場性(顧客ニーズの強弱、ニーズ顕在化のタイミング・スピード、市場規模など)
・製品、サービスの優位性(差別性、コスト優位性など)
・市場の競争状態(既存競合企業の強さ、新規参入、代替技術の可能性など)
(2)経営資源の評価
・経営者(リーダーシップ、計画性、顧客ニーズや技術の掌握度、性格など)
・財務力(既存ビジネスの損益状況、自己資本の厚さ、借入金の多寡、投資金額への資金調達力など)
・技術力(技術の差別性、実現性、防御性など)
・販売力(マーケティング計画、他企業との販売提携など)
なお、上記ファンドの例では、平成元年から14年の間の投資(債務保証)案件は210件、成功・失敗の判明しているのが134件、その内成功例は67件で成功率50%と報告されている。この数字は一般的なベンチャーキャピタルの投資成功率からいうと高いのではないだろうか。
又、このファンドでは債務保証した企業に対し少なくとも5年は新製品開発の進捗状況報告を出させているが、これも堅実と言えるだろう。
今後、日本の企業構造が変化していくと共に、ベンチャー、特に技術開発型ベンチャーの担う役割が大きくなっていくのは間違いなく、逆にこれがうまくいかないと日本は世界から取り残され老大国化せざるを得ないだろう。この点からも、これらに対する投資評価の力量をつけていくことが非常に重要な役割となっていくと思う。