
「・・・知識労働で重要なことは仕事の目的である。これこそ肉体労働の生産性向上のための条件とは正反対である。肉体労働で重要なことは仕事の方法である。目的は所与である。肉体労働の生産性向上に取り組む上で肉体労働者が何を行うべきかを問題にすることは無い。問題にすべきは、いかに行うかだけである。このことは、テイラーの科学的管理方法、フォードの組立ライン、デミングのTQCのすべてについていえる。これに対し知識労働で鍵となる問題は、仕事とは何かということである。肉体労働と異なり、仕事はプログラム化されていない。・・・今日多くの知識労働者が、本来の仕事を放り出して書類を書いたり、書き直したりしている。あるいは会議への出席を求められている。・・・知識労働者の生産性を上げるために最初に行うことは、何でなければならないかを明らかにしなければならない。・・・知識労働者に対し、なすべき仕事は何か、何でなければならないか、何を期待されているか、仕事をする上で邪魔なことは何かを問うことが必要である。・・・ここまで知識労働者は知識労働にのみ携わるかのように述べてきた。しかし、きわめて多くの知識労働者が、知識労働と肉体労働の両方を行う。その様な人たちを、特にテクノロジストと呼ぶ・・・」
と述べている。
それにしても、最近の自分を振り返ると、余り知識労働でなくひたすら肉体労働で汗をかいているなと反省させられる日が多いことか。