小泉 耕二氏(IoTNEWS代表、アールジーン代表取締役)が、「ハノーバーメッセで見えた、日本の出遅れ感の本質 -Hannover Messe 2019レポート4」で伝えている内容が興味深く参考になると思う。

https://iotnews.jp/archives/121517?fbclid=IwAR0xwaZ2c8mXbVzqtcrzaY5LcsuIpxe_TCHXa2qsq7pjCtRh04uamcHIQJk

 

・産業のヒエラルキーの中で、産業としてやるべきことを企画・運用している企業、産業全体に必要な仕組み全体を提案しようとする企業、産業の足元で必要となる産業機械の製造というレイヤーを考えた時、欧州企業は2レイヤー目以下を提案する企業が多い中、日本は3レイヤー目だけを強みとしている企業が多いのではないだろうかというのは、面白い指摘だと思う。

 

・一つの産業にとって必要なコトをすべて網羅し、End-to-Endでソリューションを提供しようとしている企業が多い中、その中のある部分だけを担うようなモノの提供だけ行うということは、グローバル化が進む中、このままでは下請けの構造の中に取り込まれてしまい、部品を提供するだけのプレーヤー止まりで、決してある産業におけるメインプレーヤーとはなれないというのは、的を射ていると思う。

 

・独シーメンスのブース中央に展示されていた未来の工場のイメージ

基本的に課題に対するアクションも自動化が進んでいいて、デジタルの力を「なんのために使おうとしているのか?」が、とても明確なメッセージとして読み取れるという。

 

工場の中では製造そのものはロボットが行い、人は点在して管理している

さらに、その工場全体を俯瞰して管理しているのもコンピューターで、数名の人が管理をしている

 

・スイスのABB Ablityと、フランスのシュナイダーエレクトリックのEcoStructure

どちらも、ある産業に対するソリューションを提案している。ABBであれば、オイル&ガス、化学、製紙、鉱業、発電の分野に対してできることをソリューションとして展示している。また、シュナイダーエレクトリックの場合は、プロセス産業においてどうデータを読み取りアクションにつなげるか、という話題について展示をしている。

自社の強みが生きている「産業分野に対して」のソリューションを提案しているのが欧州企業だと言えるという。

 

ABB Ability

Schneider ElectricEco Structure

 

IT起業研究所ITInvC代表 小松仁