子どもの頃、寝相が悪かったのを覚えて

 

いますか?

 

昔の夏は、自宅にエアコンがある家なんて

 

そうそうにない時代だから、夜は寝苦しかった

 

ように思います。

 

窓をあけて、蚊帳を吊るして寝ていたのだから

 

今では考えられない、平和な時代だったのだと

 

思います。

 

こどもの頃、朝に目が覚めると、180度

 

回転していることが多かったように思います。

 

頭の方向がぐるりと反転しているのです。

 

寝苦しいから、何度も寝返りを打って

 

そうなったと大人は思うのですが

 

体だけならそうなのですが、必ずしも

 

そうではない時がありました。

 

電気を付けずに、星明かりや月明かりで

 

寝ていて、ふと夜中に目が覚めると

 

布団のまわりを グルグルと誰かが

 

回っていたことがありました。

 

薄目を開けてみると、月明かりに照られて

 

ドシンドシンと足音が響きそうな大男から

 

小さな小人のような人たちだったりと

 

その時々で違うのですが、そういう現象を

 

みた夜は、朝になるときまって180度体が

 

反転していて、目覚めるのです。

 

体だけではなくて、布団ごとぐるりと回転

 

しているので、そういうときは布団回しの

 

仕業だと思うようになりました。

 

大人になり、布団回しに会うことは

 

少なくなりましたが、ときどき数年に一度

 

くらいの頻度で、耳元で 「こちゃこちゃもやもや

 

こちょこちょもやもや」 と小人が囁くような

 

聞き取れない声が聴こえてくると、

 

「うるさいムキー」 というせいか、途端に

 

しーんとなってしまいます。