小学高学年の時、私が入っていた少年合唱隊で、孫悟空という創作オペレッタを上演したことがあった。その中の曲はすっかり忘れてしまったが、ただワンフレーズだけ、今も忘れていないメロディがある。
このオペレッタは、合唱団の指導者のオリジナルと聞いていた。しかし20年後、あるところでこの懐かしいメロディに再会することになった。
トゥーランドットというオペラから聴こえてきたのである。
ミーソーラドドラソーソラソーー。
三人の宦官が登場するシーンの伴奏だったような気がするが、今となっては覚束ない。
トゥーランドットは、中国を舞台にしたプッチーニのオペラだ。プッチーニが蝶々夫人に日本の民謡を挿入したように、あのメロディは中国の有名な民謡なのではあるまいか?
しかし音楽に詳しい人を知らない私にとって、トゥーランドット姫がかけた謎以上に、いつまでも解けない謎だった。
ところが今回、このメロディが、30年ぶりに、北京オリンピック開会式のオーケストラの中から聴こえてきた。そして閉会式でプラシド・ドミンゴが歌った愛の炎という歌にも使われていたのだ。
このようにちょくちょく引用されるのは、やはり中国を代表する民謡だと確信する。しかしそれが何という歌なのかは、今も謎のままである。


Nessun Dorma - Placido Domingo

「誰も寝てはならぬ(Nessun dorma)」プラシド・ドミンゴ(声はこれがいい)

プッチーニ:歌劇『トゥーランドット』誰も寝てはならぬ(中国風装置、日本風衣装)