最初は、文法でどの項目をどの順番で学ぶかを説明しようかと思っていたのですが、さらにそれよりも全体を見ようと、勉強そのものの順番から説明したいと思います。
ご本人の現状と目的に応じて、多少の調整は必要かとは思いますが、凡そこの順番で間違い無いと思います。
<英語を学ぶ順番>
[1] 英文法
[2]並べ替え問題
[3] 構文集(単文)<100~150くらい>
[4] 解釈問題<和訳>(3〜4行)
5. 長文問題<問題演習>
※英作文は、試験によって傾向が全く異なるので、個別に対応する必要がありますが、まずは決まった形の英文を数多くインプットして、それを応用する形で大体対応できるのではないかと思います。大事なのは、無理して難しいことを書こうとするのではなく、自分の中にある確実な知識を利用して描くこと。グラマティカル・エラー(文法・語法状の誤り)は、間違いなく減点されます。
さて、上記に基づいて、個別に説明をしていきます。
[1] 英文法
ここで言う「英文法」は、「読むための英文法」で、文法・語法問題を解くための知識増強ではありません。
文を読むためのルールを知ることです。
もちろん、問題演習をやりながら身につけて行ってもいいのですが、、、。
項目としては、<品詞と文型>、<準動詞>、<関係詞・接続詞>、<比較>、<仮定法>、<倒置や省略などの特殊構文>などです。
知識に深入りするのでなく、英文のルールを抑えることが大事です。
知識への深入りは、それ専門で勉強しましょう。
ここに時間をかけすぎると、先に進めません。
「英文のルールを知る」が、ここでの最大の目的です。
[2] 並べ替え問題
[1]で学んだ英文のルールを使って、英文を並べ替える訓練です。カタマリを作るもの(準動詞・関係詞・接続詞)や連結詞(接続詞・関係詞・疑問詞)、操作詞(be動詞・do・助動詞・完了のhave)などの使い方、修飾関係を学びます。
ここでは、英語のルールを使って、語順を意識して身に付けます。
[3] 構文集<単文:100~150>
英文のルールを確認しつつ、理屈では分かりづらいものなども、ここでマスターしてしまいます。
英語の全体観をつかむ役にも立ちます。
私が英語を好きになりだしたのは、当時通っていた塾で、高3になるタイミングで単文を150ほど教えてもらってからでした。それからは、受験用の模試でも、偏差値が60を切ることはなくなりました。実際には、65くらいだったかな?それまで習っていたことが、一つに繋がった瞬間でもありました。
[4] 英文解釈<和訳:3〜4行>
4品詞(動詞・名詞・形容詞・副詞)と5文型を意識しながら、構文をとって和訳していきます。これを始めると、最初は長文を読むのが遅くなるかもしれません。ここは、陽転反応、成長痛だと思って、我慢です。
今は、入試問題も長文化しておりますが、問題としては、該当箇所を取り上げて◯✖️を問うものが多く、「該当箇所がここだ!」とわかっても、その箇所の正確な意味がわからなければ、解くことができません。
そもそも、ゆっくり読んで分からないものを、早く読んでも分からないですよね!
まずはゆっくり正確に読めるようになり、それを早くしていくのが、正しい順序です。
私は、浪人が決まった時に、原仙作先生の「英文問題精講」の和訳特訓をしてから、偏差値で73を切ることはなくなりました。
構文が正確に把握できて、それに基づいて意味を取れるようになると、高校英語の成績は急上昇します!
あとは、その力を、長文読解に繋ぐようにしていけば良いのです。
その為には、、、。
構文を正確に把握できるようになったら、何度も音読しましょう!
遡って音読することは出来ないので、前からガンガン構文を取れるようになります。正確に、早く読めるようになります。
また、チャンク(カタマリ)で切って、都度和訳を挟んでいくようにすると(チャンク・リーディングとか、同時通訳方式と呼ばれる)、英語の理解が本当に早くなります。お試しください。
[5] 長文読解
仕上げは、長文の問題演習です。
問題集や大学の過去問を使って、問題をどんどん解いてみてください。該当箇所が分かっても解けないと言うのは、[4]の段階が不十分であることも考えられますので、[4]に戻ってしっかりと実力を養ってください。
あとは、「言い換え能力」、「パラフレーズする力」ですね。
同意表現を数多く覚えるといいのですが、そのためには、シソーラス(同義語)辞典や英英辞典を使うと効果的です。ここまでくれば、もう、最終段階は近いですね、、、。
英語の四大論理、同意(A = B)、反意(A ↔︎ B)、因果(A → B)、追加(A + B)を抑えつつ読めると、良いですね。これらを掴むには、ディスコースマーカー(目印となる語、副詞や接続詞が多い)を利用すると良いです。また、大きな流れとして、<抽象→具体>に流れる、ということも押さえておくと良いでしょう。
次回から、「英文法を学ぶ順序」についてお話ししたいとも思います。
ご期待ください!
英語哲人
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