せっかく、解釈のやり方を説明したので、温まっているうちに、実際の入試問題を解いてみましょう。

 

普段の勉強が、実戦でそんな風に役に立つのかが分かれば、モチベーションを大きく上げる原因となります。

 

Q:次の英文の下線部を訳しなさい。

  In the West, archery is sport.  In Japan, archery can be a sport, but it can also be a religious-philosohical ritual, a discipline to train the mind.  Archery in Western cultures implies the instrumental objective of "hitting the target", which depends on training and strengthening the body.  While we are trainig the body, the Japanese in the Zen tradition folllow spiritual exercise designed to expand the mind.

(From Edward T. Hall, The Dance of LIfe: The Other Dimension of Time)

 

意味を取っていきましょう。

第1文:In the West, / archery is sport.// 

 西洋では / アーチェリーはスポーツだ。//

 

→文頭副詞(句)で始まってますね。このように、文頭副詞が来る時は、場面設定の重要な指標であるだけでなく、のちに対比を持ってくる可能性が大きいので、注意して読んでいきましょう。

 

第2文:In Japan, / archery can be a sport, / 

 日本では、/アーチェリーはスポーツでもあり得る、//

 

 →このcanは、<可能性>〜であり得る、〜する事があり得る。文頭の副詞句で、

<In the West>⇄<In Japan>の対比である事がわかる。まずは共通点を挙げ、、、、。

 

 but it can also be / a religious-philosohical ritual, / a discipline to train the mind. // 

しかしまた、それ(=アーチェリー)は、〜でもあり得る / 宗教的・哲学的な儀式 / 精神を鍛えるための規律//

 

→最初の語群に、2つも大事なマーカー(指標)があります。butはこれまでの流れを変えるマーカー、alsoは今までと同じ流れを追加するマーカーです。

 a religious 〜と、a discipline〜は、名詞を二つ並べて説明し直す<同格>。どちらもbeの補語になる。

 

<ここまでのまとめ>

 

日本と西洋との共通点:アーチェリー=スポーツ(体を鍛えるもの)

日本と西洋との相違点:日本では、アーチェリーは精神を鍛えるものでもある。

 

ここで、[身体⇄心]の対立構造を読み取り、前者は西洋と日本にあり、後者は日本特有のものである、というところまで読み取れると、以降がさらに読みやすくなる。

 

第3文: Archery in Western cultures implies /  

 西洋の文化の中のアーチェリーは、〜を含意する / 

 

the instrumental objective of "hitting the target", / 

的に当てるという道具の目的を /

             

→the 名詞of ~ingのofは<同格のof>で、〜するという名詞で訳せる事が多い。前回も出たかな?

 

which depends on training and strengthening the body. // 

そしてそれは、体を鍛え、強化する事に依存している。

 

→要は、西洋は、体を鍛えて、的に当てるという道具本来の役割を果たすことを眼目としている、ということ。

   ごく簡単にいうと、<西洋=体>ということです。

 

第4文:While we are trainig the body, / 

  私たち(西洋人)が、体を訓練する一方で、

 

→このWhileが、<対比>であることは、ここまでの流れで分かるはず。分からなかかったとしても、「〜する間」では訳せないことは分かるでしょう。筆者が西洋人であることは、文末注釈を見れば分かります。

 

the Japanese in the Zen tradition / 

禅の文化の中にいる日本人は/

 

→これがS

 

→the Japanese = Japanese people

 

folllow spiritual exercise / 

精神的な訓練に従事する /

 

→これがVO 

 

→follow ~ excerciseがうまく訳せなくても、西洋人との対比で、

「練習をする」ということは分かるはず(西洋人:体を鍛える⇄日本人:精神を鍛える)。

 

designed to expand the mind.// 

精神を広げるよう意図された。

 

→designedは過去分詞で前のspiritual excerciseを修飾、to expand以下はdesgnedを修飾。

                        

ということで、繋げると。

 

訳)禅の文化(の中)にいる日本人は、精神を拡げるように意図された精神的な訓練に従事する。

 

細かい部分は違っても、「日本人は、心を鍛えるための精神的訓練を行う」という内容が書けていれば、合格点です。

 

構文は、こんな感じで取れていれば分かりやすいのではないでしょうか。

 

問題はこの後も続くのですが、流石に長くなりすぎましたので、今日はここまでにしましょう。

 

この問題は、また続きをやりたいですね。

 

それでは、また。

 

英語哲人

 

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英語のキマリ集(出来るだけ簡単に!) by 英語哲人

 

[1] 英語の要素

 

1-1 主語[S];動作・状態の主体を表す:「誰が」「何が」を表す。

 

1-2 述語(動詞)[V];主語の動作・状態を表す:「~する」「~だ」

 

1-3 目的語[O];動作の相手や発言・思考の内容を示す:「~を」

 

1-4 補語[C]:主語や目的語の状態などを表す:「SはCだ」「OがCだ(する)」

 

1-5 修飾語:上記SVOCの様子を詳しく説明する。

 

[2] 英語の品詞

 

2-1 名詞:S, C, O, 前置詞のOのいずれかになる。

 

2-2 動詞:そのままではVになるが、to VやVingやVp.p.時にはV原型の形で、

    名詞・形容詞・副詞の役割をする。

 

2-3 形容詞:Cになるか、名詞を修飾する。

 

2-4 副詞:名詞以外を修飾する。

 

[3] 動詞の語法1

 

3-3 自動詞 or 他動詞:目的語を取るか否か。

 

 自動詞: S + V またはS + V + 前置詞+前置詞のO

 

   他動詞:S + V + O(←Oが必要です)。

 

C, Mは、どちらにも付くので、ここでは問題にしない。

 

3-4 動作動詞 or 状態動詞:進行形にするか否か。

 

 動作動詞:意識しないと止まってしまう動作。一時的にすることも可。

 

 状態動詞:意識しなくても続く動作。一時性になじまないもの。

 

 

 

 

[4] 時制

 

4 -1 時制と動詞の形:英語は、時間相に応じて、動詞の形が変わる

 過去:Ved    現在:V(es)   未来:will V

 →全ては、「言っている人の気持ち」に収束するのだが、そのあたりはおいおい。文法問題として解くなら、時間を表す語句(主に副詞)に着目すれば、容易に解ける。

 

4 -2 例外:「時や条件を表す副詞区の中では、未来の内容も現在形で表す」

 →これも「省略の美学」で簡単に説明できるのだが、あまりにも入試でよく出るものなので、ここだけは覚えてもいいかも。

 例)I’ll not go if it rains tomorrow. 雨が降ったら、行かないよ。

 →if 以下が副詞節なので、tomorrowがあるけど、動詞はrains。

 

4-3 進行形: be Ving「Vしている」→一時性を強調。一時性に馴染まない動詞(状態動詞)は進行形にできない。

 

4-4 現在完了:その文を聞けば、現在の状態が分かる。現在とつながっている。現在とのつながりを断ち切る言葉と共には使えない。

 

4-5 過去完了:現在完了の「完了地点」を過去にずらしたもの。文法問題は「過去にズラす言葉」に着目すれば、解ける。「過去の過去」を表す、「大過去」もアリ。

 

4-6 未来完了:現在完了の「完了地点」を未来にずらしたもの。「未来にズラす」言葉に着目すれば、文法問題は解ける。4-2のルールとの組み合わせで、現在完了が使われる場合には特に注意。

 

[5] 態

 

5-1 受動態とは:

受動態とは、「される側に立って考える」ことである→「される側」は、英語では「目的語(O)」。

つまり、「受動態の文に書き換える」とは「元の文のOをSにして書き換える」ことである。

 

S + V + O ~. → O be Vp.p. (by S) ~.

 

受動態は、元の文のSに焦点が当たっていないことが多いので、by S付かないことも多い。また、受動態に続くby Sは「動作主」を表すので、「動作主」にふさわしくないものは、前置詞はby以外を使って表す(いわゆる「熟語」とされているものも多い)。

 

5-2 受動態の動詞の形

 

これはみなさん、中学校で嫌と言うほどやった be + p.p.ですが、、、。

 

実は、少し突っ込んでみると、英語にある統一的な深いルールに触れることができます。

 

それは「動詞が複数の語句にまたがるとき、前に機能を表す語句が来て、後ろに内容を表す語句が来る」と言うものです。

 

少しわかりづらいので、例文を。

 

The vase was broken. その花瓶は割れた。

 

動詞は、was brokenですよね。

 

された動作は「broken」(内容)。

 

疑問文 Was the base broken ?  否定文 The base was not broken.

 

で、wasが操作詞になっていることがわかります。

 

助動詞+受動態:(助) be p.p.

完了形+受動態:have been p.p.

進行形+受動態:be being p.p.

 

も、一番後ろのp.p.が内容(されたこと)で、一番前にある(助), have, beが操作詞となる。

 

ちょっと長くなりましたが、英語の面白さが少しでも伝われば、と思い。

 

こんな内容のテキスト作成を、今、企画しております。

 

[6] 助動詞

 

6-1日本人に分かりやすい説明としては、「意味を添える」ということになるのですが、、、。

 

本質的には、「話し手の判断を表す文になる」というところです。

 

つまり、助動詞の付いている文とは、「事実」ではない、ということになります。

(過去の習慣や、能力を表すものは、「事実」とも言えるのですが、、、。一々例外をあげていたらキリがない)。

 

形的には、、、「操作詞になる」ということです。

 

平叙文:S + (助)+ V原型 ~.

 

疑問文:(助) + S + V原型 ~ ?

 

否定文:S + (助) not + V原型 ~.

 

6-2 may, must, can

 

意味的には、、、。

[義務系⇄推量系]の意味で分けて覚えると、効果的

 

  1. may ~しても良い、~かもしれない

 

2. must ~しなければならない、~に違いない

 

3. can ~できる、~であり得る(can’tで「ありえない」)

 

この3つは、面白いことが、、、。

 

過去の事項をあらわすのに、have Vp.p.を続けることができるのですが、、、。

 

そうすると、、、。

 

全て推量系の意味になる!ということです。

 

may have V.p.p.「 Vしたかもしれない」

must have Vp.p.「Vしたに違いない」

can’t have Vp.p.「Vしたなんてあり得ない、はずがない」

 

最初にこの法則を発見した時には、感動しました!

 

私が予備校のテキストを任された時、この記述を載せたら、それ以降、ずっとこれが載るようになりました。

 

これ、実は、ある専門書の「内在的」「外在的」という記述をヒントに得たものです。

 

つまり、助動詞は、それを「内側からの力」と見るか、「外側からの力」と見るかの違いだけで、本質的に意味は一つである、とのことです。

 

例えばmustは、対象に強い力が働いており、それが自らの内側から外側への向けての力で考えるのであれば「~しなければならない」で、外側からある対象に向けての力と考えるのであれば、「~に違いない」になる、と。

 

長くなるので、これくらいにしておきます。

 

特に「推量系」の意味は頻出ですので、上の意味だけでも覚えてください!

 

6-3 should とought to

語感としては、日本語の「べき」に近い。

義務で「べきだ」、推量で「はずだ」

 

否定形に注意。

 should not V原型 = ought not to V原型

 

これらは、後ろにhave Vp.p.を伴っても、意味は推量に限定されない。

 

should have Vp.p. = ought to have Vp.p.

「 Vすべきだったのに(しなかった)」(義務)

「当然Vしてしまったはずだ(はずなのに)」(推量)

 

6-4 need V原型(助動詞)と need to V原型(本動詞=一般動詞)

 

助動詞のneedは、疑問文か否定文で使う。

助動詞のneedは話し手の気持ち、一般動詞のneed to Vは客観的事実を述べる。

 

疑問文:Need S V ~ ? / Do S need to V ~ ?

否定文:S need not V ~ . / S don’t need to  V ~ .

 

 

<英文を読むときのポイント>

 

[1] 英文の4大論理

  1. =  2.  ⇆   3. 抽象→具体    4. 原因→結果

 

[2] 文頭に来た<前置詞+名詞>

 →副詞句となり、場面設定を表す。対比を表すこともあるので、要注意。

 

[3] SとVの間にある句

 →原則として、Sを修飾する形容詞句。

  S + 形容詞句 + V ~ →「(形容詞句の) SはV~」

 

 

<このブログで使う用語>

 

  1. 連結詞:接続詞・関係詞・疑問詞など、二つ目のS+Vをつなぐ(節を導く)もの。

 

2. 操作詞:be動詞、助動詞、完了形のhaveなど、疑問文の時に前に出て、否定文の時にnotが付くもの。一般動詞はdoになる。

 

He plays tennis. →He does play tennis.と考える(語源的にもそう)。

 

疑問文:Does he play tennis.  否定文:He does not play tennis.

 

この「操作詞」の考えをマスターすれば、問題をとても簡単に解ける時がある(受動態など)。

 

最初はめんどくさいけど、慣れるととても簡単になります。

 

3. 限定詞:冠詞(a, the)、所有格など、名詞の先頭に来るもの。重複しては使わない。必ず名詞とペアで使うものである。従って、これらの語句が来たら、「名詞がくるぞ」と頭の中で構えることが大事。限定詞~名詞までを、一つの「名詞句」として捉える。