おはようございます。
今日から、分詞に入ります。
昨日まで、Vingが名詞の役割をする「動名詞」をやっていた訳ですが、今日からは、Ving、p.p.形容詞・副詞の役割をする「分詞」に入って参ります。
分詞の中で、形容詞の役割をするものを、分詞の形容詞(的)用法、副詞の役割をするものは、分詞構文と呼ばれます。
その中で、本日は分詞の形容詞的用法をやっていこうと思います。
最初に最大のポイントをお伝えします。
今日学ぶ分詞は、形容詞なので、名詞を修飾・説明する訳ですが、この名詞と分詞の関係がキモです。
分詞が名詞を修飾するとき、その名詞と分詞の間には<主語ー述語>の関係が存在します。
その関係が、「~する」なら現在分詞Vingですし、「~される」なら過去分詞p.pとなります。
注意する部分は、この部分のみと言っても過言ではありません。
それでは、個別に見て参りましょう。
[1] 名詞を修飾するとき。
[1-1] 分詞が単独で名詞を修飾するとき→前から修飾。
<例文①> I saw a flying saucer in the sky yesterday.
私は昨日、空飛ぶ円盤を空に見た。
→flyingがsaucerを修飾しています。「皿」は「飛ぶ」という能動関係なので、Vingを使います。
[1-2] 分詞が修飾語句などを伴い、2語以上で名詞を修飾するとき→後ろから修飾
<例文②> The book given to me was very interesting.
私に与えられた本は、とても面白かった。
→givenがbookを修飾しています。本は「与えられる」という受動関係ですので、p.p.となります。また、ここでは、givenをto meがさらに修飾しておりますので、「修飾するものとされるものは出来るだけ近づける」という原則により、この語順となっております。
要するに、
<the book ← given ← to me>という修飾関係になっております。
[2] 補語になるとき。
[2-1] SVCの文型で→SとC(分詞)の関係を考える。
<例文③> He looked surprised when he saw me.
彼は私を見たとき、驚いたようだった。
→彼は「驚かされた」ので、SとCとの関係は受動関係。したがってp.p.。
[2-2] SVOCの文型で→OとC(分詞)の関係を考える。
<例文④> I found it interesting to read this book.
→「本を読むこと」は「おもしろがらせる」<感情を生じさせる原因>なので、能動関係。従ってVing。
上記で、分詞の形容詞的用法の説明はほぼおしまいです。
要は、形容詞が修飾・説明している名詞を見つけて、その名詞と分詞との関係が「する」<能動関係>なのか、「される」<受動関係>なのかを、識別するだけです。
ポイントさえつかめれば、なんてことはありません。
ただし、日本人に分かりづらくしているモノがあり、これが入試で狙われるんだ!
それが・・・おなじみの、「心理動詞」です!!
(例文③・④は敢えてこれにしたけど・・・分かりづらかったかな?)
[3] 心理動詞
英語圏の方々は、感情が生じるのも、何か原因があってのことと考えます。
<[原因]→→→[人]>となるわけです。
したがって、「人」は感情の受け手となるので、受動(p.p.)となります。
「原因」が感情を生じさせるので、こちらが能動(Ving)となります。
良く注意をしてください。
特に、人を修飾する時に、日本語の発送から能動にしてしまいがちなので、注意をしましょう。
また、心理動詞ならではの次のような特徴があります。
併せて押さえておきましょう。
[3-1] 他動詞のVingでも、目的語を取らない。
<例文⑤> The news surprised me.→The news was surprising to me.
そのニュースに私は驚いた。
→surprisingは、他動詞surpriseから来ているものですが、分詞として使われた時には、目的語をそのまま続けません。前置詞を用いて続けます。
恐らくこれは、心理動詞が非常に身近で、ネイティヴには形容詞として感じられるからだと思います。
[3-2] 過去分詞も、veryで修飾する。
→原則として、Vingはveryで、p.p.はmuchで修飾するのですが、心理動詞に限って言えば、過去分詞もveryで修飾可能です。
<例文⑥> I was very interested in his story.
私は彼の話に非常に興味を持った。
[4] 特に覚えておいて欲しい表現。
・have O p.p.<SVOC> ①Oを~してもらう<使役>
②Oを~される<被害>
③Oを~してしまう<完了>
→haveの代わりに、getが使われることもある。
<例文⑦> I had the house painted by Tom.
私はトムに家を塗ってもらった。<使役>
<例文⑧> I had my purse stolen.
私は財布を盗まれた。<被害>
→並べ替えなどで、語順注意!自分で盗む訳ないから。
<例文⑨> I had my homework finished.
私は宿題を終えてしまった。
以上です。
それでは、本日の問題演習に参りましょう!!
今日の問題も、全て、最新、2012年の大学入試問題からです!
<問題演習編>
[1] 空所補充問題:次の空所を補充するのに最も適切なものを選べ。
1. A: How was Helen's concert ?
B: The audience was very ( ) to see her singing and dancing.
① excited ② exciting ③ fun ④ funny <学習院大ー法>
2. Cathy couldn't make herself ( ) because of the noise of the approaching train.
① hear ② hearing ③ heard ④ to be heard <松山大ー経・経営>
3. My father was cutting the ( ) trees then.
① fallen ② falling ③ fall ④ fell <九州国際大>
4. That woman ( ) to Roger is one of my friends from school.
① talking ② to talk ③ talked ④ talks <芝浦工大ー工・システム・デザイン>
5. According to the latest news, the political situation remains threatening.
(同義語を選べ) <上智大ー経・理工・総合人間>
① vague ② positive ③ stable ④ dangerous
6. The bar is crowded with people ( ) different kinds of beer.
① enjoy ② enjoying ③ enjoyed ④ have enjoyed <中部大学>
7. You might find it ( ) to learn that elephants can run faster than people.
① surprise ② surprised ③ surprises ④ surprising <佛教大>
[2] 並べ替え問題:次の語句を、文意を成すよう並べ替えよ。和訳がある場合は、それに従え。
1. Paper is ( ① called ② made ③ from ④ wood fiber ) "pulp".
<大阪経済大>
2. ハンドバッグを盗まれるとは、注意が足りなかった。
I was careless ( )( )( ) my purse ( ).
① enough ② have ③ stolen ④ to <駒沢大ー文・法・経・仏>
3. 彼は私に、フランス製の箱入りチョコレートをくれた。
( )( )( ) a box of ( )( )( )( ).
① chocolate ② France ③ gave ④ he ⑤ in ⑥ made ⑦ me
<札幌学院大ー法・経・経営・社会情報>
<解答と解説と和訳>
1. ①:the audience「聴衆」は「興奮させられるもの」なので、p.p.が正解<[3]心理動詞>。
他は全て、to see以下に合わない。
(訳)A:ヘレンのコンサートはどうだった?B:聴衆は彼女が唄い踊るのを見てとても興奮していたよ。
2. ③:「自分自身」が「聞かれるようにする」ので、③が正解。①は他動詞hearの目的語がない。 ②④は形が不可(make OCのCとして不適切)。この表現は、良く出るので、make oneself heard「自分の言うことを聞かせる」で覚えておいた方がいい。<[2-2]SVOC>
(訳)キャシーは近づいてくる列車の音のため、自分自身の声を聞かせることが出来なかった。
3. ①:fallen treesで「倒れてしまった木」。自動詞のp.p.は、完了形を表す。類例で良く出るものに、 a retired man「退職した人」がある。falling treeはまさにいま倒れている途中の木で、これを切るのは難しいでしょう、武士じゃないんだから。「いや、あり得る」と自説を主張しても結構ですが、入試では×になります。入試とは、試験官が期待する答えを応えてみせる技術なのです!(おっ!いいこと言った!!さすが、営業マンだね!!)。③④の動詞は、theと名詞の間にはこない。<[1-1] 名詞修飾>
(訳)私の父は、そのとき、倒木を切っていた。
4. ①:That womanがSで、isが Vになります。SとVの間に入るものはSを(2語以上であれば確実に)Sを修飾する、と遥か昔に言いました。ここではthat womanを修飾する。後ろに、to Rogerが続いているので、能動関係と分かる。<[1-2]名詞修飾>
(訳)ロジャーに話しかけているあの女性は、私の学校からの友人です。
5. ④:やや難問か。しかし、大事な単語なので掲載した。threatenは「~を脅す」という意味の心理動詞。ここではSVCのCになっている。政治的状況が、脅かすようなもの<感情の原因>のままである、というのが文意。これに一番近いのは、④dangerous「危険な」。①vague「曖昧な」②positive「肯定的な」③stable「安定した」は、どれもほど遠い。<[3]心理動詞>
(訳)最新のニュースでは、政治的状況は危機的状況のままである。
6. ②:peopleで形的には文が終われるので、後に続くのは修飾語句だと分かる。うしろに「ビール」が続いて、前のpeopleを修飾出来るのは、②enjoying(現在分詞)のみ。③過去分詞では、後ろにビールが続かないし、①④のような動詞はここでは形として不可。<[1-2]名詞修飾>
(訳)バーは様々な種類のビールを楽しむ人々で込み合っていた。
7. ④:文型に注意。SVOCの第五文型で、it = to learn以下。つまり、空所にはto以下を説明するものが入るべき。to以下は、あなたを「驚かすようなこと」<感情の原因>なので、Vingが正解。心理動詞の問題は、人に対してp.p.を使う問題が圧倒的多数なので、この問題には助けられた。いい問題だと思う。
<[2-2]SVOC>
(訳)象が人よりも速く走れると知るとあなたは驚くかもしれない。
[2] 並べ替え問題:
1. ①「紙は作られる」:Paper is made
②「パルプと呼ばれる木の繊維から」:from woor fiber called pulp
<[1-2]名詞修飾
従って、解答は以下の通り。
(答)Paper is made from wood fiber called "pulp".
2. ①ハンドバッグを盗まれる:have my purse stolen<[4] have O p.p.(被害)>
②「Vするほど」:enough to V
従って、解答は以下の通り。
(答)I was careless to have my purse stolen.
3. ①「彼は私に~をくれた」:He gave me ~.
②「フランス製の箱入りチョコレートを」:a box of chocolate made in France
<[1-2]名詞修飾>
従って、解答は以下の通り。
(答)He gave me a box of chocolate made in France.
本日の本編は、以上です。
よろしければ、編集後記もお読みください。
<編集後記>
今日から、「猫健007のワイルド系英文法」に変えました。
最初は、「ものぐさ英文法」だったのですが、回を追うごとに、内容が濃密になり、「ものぐさ」とはかけ離れてしまったため。
今もこのブログの読者でいるあなたは、多分、本格派指向の、かなりの勉強家だと思います。
正直、私も当初の予定よりもかなり多くの負担を強いられてはいますが、当初の予定よりも「いいもの」が出来ている自負はあります。
皆様のご期待に応えるためにも、今後もこの調子でいきたいと思っております。
ただ、表題が現実と乖離してしまうことは、読者のみなさまと私の両方にとっていいことではないと思い、今回、題名を変えることにしました。
当初は、「体育会系」英文法という名前だったのですが、私は体育会系出身にも関わらず、あんまりそれを前面に押し出すのが好きではないので、変えました(一瞬だけ、表示されましたよ)。
私は、昔から「ワイルド系」を自称しております。決して、現在休業中の芸人さんの真似ではありません(私は、オリジナリティーを大切にしており、パクリと言われるのはツラい)。
また、将来出版する時にも、自然界にちなんだ題名を付けようと思っているので、その時につながるように、自然界にちなんだ名前を付けました。
それに伴い、ブログの説明文も変えました。
ご感想などがございましたら、ご遠慮なくコメントをください。
今後とも、「猫健007のワイルド系英文法」をよろしくお願いします。
猫健007
今日から、分詞に入ります。
昨日まで、Vingが名詞の役割をする「動名詞」をやっていた訳ですが、今日からは、Ving、p.p.形容詞・副詞の役割をする「分詞」に入って参ります。
分詞の中で、形容詞の役割をするものを、分詞の形容詞(的)用法、副詞の役割をするものは、分詞構文と呼ばれます。
その中で、本日は分詞の形容詞的用法をやっていこうと思います。
最初に最大のポイントをお伝えします。
今日学ぶ分詞は、形容詞なので、名詞を修飾・説明する訳ですが、この名詞と分詞の関係がキモです。
分詞が名詞を修飾するとき、その名詞と分詞の間には<主語ー述語>の関係が存在します。
その関係が、「~する」なら現在分詞Vingですし、「~される」なら過去分詞p.pとなります。
注意する部分は、この部分のみと言っても過言ではありません。
それでは、個別に見て参りましょう。
[1] 名詞を修飾するとき。
[1-1] 分詞が単独で名詞を修飾するとき→前から修飾。
<例文①> I saw a flying saucer in the sky yesterday.
私は昨日、空飛ぶ円盤を空に見た。
→flyingがsaucerを修飾しています。「皿」は「飛ぶ」という能動関係なので、Vingを使います。
[1-2] 分詞が修飾語句などを伴い、2語以上で名詞を修飾するとき→後ろから修飾
<例文②> The book given to me was very interesting.
私に与えられた本は、とても面白かった。
→givenがbookを修飾しています。本は「与えられる」という受動関係ですので、p.p.となります。また、ここでは、givenをto meがさらに修飾しておりますので、「修飾するものとされるものは出来るだけ近づける」という原則により、この語順となっております。
要するに、
<the book ← given ← to me>という修飾関係になっております。
[2] 補語になるとき。
[2-1] SVCの文型で→SとC(分詞)の関係を考える。
<例文③> He looked surprised when he saw me.
彼は私を見たとき、驚いたようだった。
→彼は「驚かされた」ので、SとCとの関係は受動関係。したがってp.p.。
[2-2] SVOCの文型で→OとC(分詞)の関係を考える。
<例文④> I found it interesting to read this book.
→「本を読むこと」は「おもしろがらせる」<感情を生じさせる原因>なので、能動関係。従ってVing。
上記で、分詞の形容詞的用法の説明はほぼおしまいです。
要は、形容詞が修飾・説明している名詞を見つけて、その名詞と分詞との関係が「する」<能動関係>なのか、「される」<受動関係>なのかを、識別するだけです。
ポイントさえつかめれば、なんてことはありません。
ただし、日本人に分かりづらくしているモノがあり、これが入試で狙われるんだ!
それが・・・おなじみの、「心理動詞」です!!
(例文③・④は敢えてこれにしたけど・・・分かりづらかったかな?)
[3] 心理動詞
英語圏の方々は、感情が生じるのも、何か原因があってのことと考えます。
<[原因]→→→[人]>となるわけです。
したがって、「人」は感情の受け手となるので、受動(p.p.)となります。
「原因」が感情を生じさせるので、こちらが能動(Ving)となります。
良く注意をしてください。
特に、人を修飾する時に、日本語の発送から能動にしてしまいがちなので、注意をしましょう。
また、心理動詞ならではの次のような特徴があります。
併せて押さえておきましょう。
[3-1] 他動詞のVingでも、目的語を取らない。
<例文⑤> The news surprised me.→The news was surprising to me.
そのニュースに私は驚いた。
→surprisingは、他動詞surpriseから来ているものですが、分詞として使われた時には、目的語をそのまま続けません。前置詞を用いて続けます。
恐らくこれは、心理動詞が非常に身近で、ネイティヴには形容詞として感じられるからだと思います。
[3-2] 過去分詞も、veryで修飾する。
→原則として、Vingはveryで、p.p.はmuchで修飾するのですが、心理動詞に限って言えば、過去分詞もveryで修飾可能です。
<例文⑥> I was very interested in his story.
私は彼の話に非常に興味を持った。
[4] 特に覚えておいて欲しい表現。
・have O p.p.<SVOC> ①Oを~してもらう<使役>
②Oを~される<被害>
③Oを~してしまう<完了>
→haveの代わりに、getが使われることもある。
<例文⑦> I had the house painted by Tom.
私はトムに家を塗ってもらった。<使役>
<例文⑧> I had my purse stolen.
私は財布を盗まれた。<被害>
→並べ替えなどで、語順注意!自分で盗む訳ないから。
<例文⑨> I had my homework finished.
私は宿題を終えてしまった。
以上です。
それでは、本日の問題演習に参りましょう!!
今日の問題も、全て、最新、2012年の大学入試問題からです!
<問題演習編>
[1] 空所補充問題:次の空所を補充するのに最も適切なものを選べ。
1. A: How was Helen's concert ?
B: The audience was very ( ) to see her singing and dancing.
① excited ② exciting ③ fun ④ funny <学習院大ー法>
2. Cathy couldn't make herself ( ) because of the noise of the approaching train.
① hear ② hearing ③ heard ④ to be heard <松山大ー経・経営>
3. My father was cutting the ( ) trees then.
① fallen ② falling ③ fall ④ fell <九州国際大>
4. That woman ( ) to Roger is one of my friends from school.
① talking ② to talk ③ talked ④ talks <芝浦工大ー工・システム・デザイン>
5. According to the latest news, the political situation remains threatening.
(同義語を選べ) <上智大ー経・理工・総合人間>
① vague ② positive ③ stable ④ dangerous
6. The bar is crowded with people ( ) different kinds of beer.
① enjoy ② enjoying ③ enjoyed ④ have enjoyed <中部大学>
7. You might find it ( ) to learn that elephants can run faster than people.
① surprise ② surprised ③ surprises ④ surprising <佛教大>
[2] 並べ替え問題:次の語句を、文意を成すよう並べ替えよ。和訳がある場合は、それに従え。
1. Paper is ( ① called ② made ③ from ④ wood fiber ) "pulp".
<大阪経済大>
2. ハンドバッグを盗まれるとは、注意が足りなかった。
I was careless ( )( )( ) my purse ( ).
① enough ② have ③ stolen ④ to <駒沢大ー文・法・経・仏>
3. 彼は私に、フランス製の箱入りチョコレートをくれた。
( )( )( ) a box of ( )( )( )( ).
① chocolate ② France ③ gave ④ he ⑤ in ⑥ made ⑦ me
<札幌学院大ー法・経・経営・社会情報>
<解答と解説と和訳>
1. ①:the audience「聴衆」は「興奮させられるもの」なので、p.p.が正解<[3]心理動詞>。
他は全て、to see以下に合わない。
(訳)A:ヘレンのコンサートはどうだった?B:聴衆は彼女が唄い踊るのを見てとても興奮していたよ。
2. ③:「自分自身」が「聞かれるようにする」ので、③が正解。①は他動詞hearの目的語がない。 ②④は形が不可(make OCのCとして不適切)。この表現は、良く出るので、make oneself heard「自分の言うことを聞かせる」で覚えておいた方がいい。<[2-2]SVOC>
(訳)キャシーは近づいてくる列車の音のため、自分自身の声を聞かせることが出来なかった。
3. ①:fallen treesで「倒れてしまった木」。自動詞のp.p.は、完了形を表す。類例で良く出るものに、 a retired man「退職した人」がある。falling treeはまさにいま倒れている途中の木で、これを切るのは難しいでしょう、武士じゃないんだから。「いや、あり得る」と自説を主張しても結構ですが、入試では×になります。入試とは、試験官が期待する答えを応えてみせる技術なのです!(おっ!いいこと言った!!さすが、営業マンだね!!)。③④の動詞は、theと名詞の間にはこない。<[1-1] 名詞修飾>
(訳)私の父は、そのとき、倒木を切っていた。
4. ①:That womanがSで、isが Vになります。SとVの間に入るものはSを(2語以上であれば確実に)Sを修飾する、と遥か昔に言いました。ここではthat womanを修飾する。後ろに、to Rogerが続いているので、能動関係と分かる。<[1-2]名詞修飾>
(訳)ロジャーに話しかけているあの女性は、私の学校からの友人です。
5. ④:やや難問か。しかし、大事な単語なので掲載した。threatenは「~を脅す」という意味の心理動詞。ここではSVCのCになっている。政治的状況が、脅かすようなもの<感情の原因>のままである、というのが文意。これに一番近いのは、④dangerous「危険な」。①vague「曖昧な」②positive「肯定的な」③stable「安定した」は、どれもほど遠い。<[3]心理動詞>
(訳)最新のニュースでは、政治的状況は危機的状況のままである。
6. ②:peopleで形的には文が終われるので、後に続くのは修飾語句だと分かる。うしろに「ビール」が続いて、前のpeopleを修飾出来るのは、②enjoying(現在分詞)のみ。③過去分詞では、後ろにビールが続かないし、①④のような動詞はここでは形として不可。<[1-2]名詞修飾>
(訳)バーは様々な種類のビールを楽しむ人々で込み合っていた。
7. ④:文型に注意。SVOCの第五文型で、it = to learn以下。つまり、空所にはto以下を説明するものが入るべき。to以下は、あなたを「驚かすようなこと」<感情の原因>なので、Vingが正解。心理動詞の問題は、人に対してp.p.を使う問題が圧倒的多数なので、この問題には助けられた。いい問題だと思う。
<[2-2]SVOC>
(訳)象が人よりも速く走れると知るとあなたは驚くかもしれない。
[2] 並べ替え問題:
1. ①「紙は作られる」:Paper is made
②「パルプと呼ばれる木の繊維から」:from woor fiber called pulp
<[1-2]名詞修飾
従って、解答は以下の通り。
(答)Paper is made from wood fiber called "pulp".
2. ①ハンドバッグを盗まれる:have my purse stolen<[4] have O p.p.(被害)>
②「Vするほど」:enough to V
従って、解答は以下の通り。
(答)I was careless to have my purse stolen.
3. ①「彼は私に~をくれた」:He gave me ~.
②「フランス製の箱入りチョコレートを」:a box of chocolate made in France
<[1-2]名詞修飾>
従って、解答は以下の通り。
(答)He gave me a box of chocolate made in France.
本日の本編は、以上です。
よろしければ、編集後記もお読みください。
<編集後記>
今日から、「猫健007のワイルド系英文法」に変えました。
最初は、「ものぐさ英文法」だったのですが、回を追うごとに、内容が濃密になり、「ものぐさ」とはかけ離れてしまったため。
今もこのブログの読者でいるあなたは、多分、本格派指向の、かなりの勉強家だと思います。
正直、私も当初の予定よりもかなり多くの負担を強いられてはいますが、当初の予定よりも「いいもの」が出来ている自負はあります。
皆様のご期待に応えるためにも、今後もこの調子でいきたいと思っております。
ただ、表題が現実と乖離してしまうことは、読者のみなさまと私の両方にとっていいことではないと思い、今回、題名を変えることにしました。
当初は、「体育会系」英文法という名前だったのですが、私は体育会系出身にも関わらず、あんまりそれを前面に押し出すのが好きではないので、変えました(一瞬だけ、表示されましたよ)。
私は、昔から「ワイルド系」を自称しております。決して、現在休業中の芸人さんの真似ではありません(私は、オリジナリティーを大切にしており、パクリと言われるのはツラい)。
また、将来出版する時にも、自然界にちなんだ題名を付けようと思っているので、その時につながるように、自然界にちなんだ名前を付けました。
それに伴い、ブログの説明文も変えました。
ご感想などがございましたら、ご遠慮なくコメントをください。
今後とも、「猫健007のワイルド系英文法」をよろしくお願いします。
猫健007