おはようございます。

昨日は、突然ブログをお休みしてしまい、誠に申し訳ございません。

一日中子守りをせねばならず、妻が遅れて帰って来たので、子供を寝かしつけてからブログを書こうと思ったら、自分も寝てしまいました(笑)。

今日は、当初の2回分の予定をこなしたいと思います。

動名詞の「理論編」と題して、不定詞との共通点・違いを明らかにしていきたいと思います。

[1] 動名詞の文中の役割→Vingの形を取り、名詞のカタマリを作る。
 
 これは、不定詞の名詞的用法と同じです。
 で、不定詞が名詞・形容詞・副詞的用法があるのに対し、動名詞は名詞だけ。

<例文①> Studying English is a lot of fun.
 英語を勉強することは、面白い。<主語:名詞の役割>
 
 簡単じゃん!と思うかもしれませんが、その分だけ、覚えることが多いんですよ、フッフッフ・・・(意味不明の笑い)。

[1-1] 動名詞の役割①:文中で主語になる。

<例文②> It is no use crying over spilled milk.
= There is no use (in) crying over spilled milk.
こぼれた牛乳を嘆いてもむだである(覆水盆に返らず)。

It= crying~が、主語の役割をしている。<主語:名詞の役割>

→このような決まり文句(ことわざ)や、一部の感情的な語(nice, wonderfulなど)では、このように形式主語をとることもあるが、toVの時ほど一般的でなく、英作文の時には避けた方が良い。
また、選択問題の時には、to Vを選んだ方がよい。

[1-2] 動名詞の役割②:文中で目的語になる。
<例文③> I avoid meeting her.
   彼女に会うのを、避けているんだ。
 
 →これも上記[2]と同様、形式目的語のitを用いて、後置することはまずしない。

[1-3] 動名詞の役割③:文中で前置詞の目的語になる。

<例文④> He insisted on going there.
 彼は、自分がそこに行くと言い張った。

 →これは、不定詞にはない用法です。
 ここで、二つ前置詞+Vingを使った慣用表現を覚えましょう。

・cannot V without V'ing「V'しないではVしない」→「Vすると必ずV'する」
 cannotの代わりに、neverが使われることもあります。cannotであればVは原形。neverであれば動詞の形はそのままとなります。

 ・without so much as V'ing「V'すらせずに」

 本来、これは、明後日にやる内容なのですが、問題数の調整も含めて、先取りしました。

[1-4] 動名詞の役割④:文中で補語になる。
<例文⑤> My hobby is collecting stamps.
 私の趣味は、切手集めです。

[2] 動名詞の、句の中での役割。

 →不定詞と同様、動詞の働きをします(内側の顔)。つまり、目的語や補語をとり、副詞に修飾され、主語や時制があります。

<例文⑥> She has the hope of becoming beautiful.
      彼女は、美しくなりたいという望みを持っている。<beautifulがbecomingの補語>
  目的語をとる例は例文⑤、副詞に修飾される例は例文④。

[2-1] 動名詞の意味上の主語の示し方→所有格か目的格をVingの直前に置く。

<例文⑦> My insisting going there made him angry.
 私がそこに行くと言い張ったことが、彼を怒らせた。<文頭の場合は所有格>

<例文⑧> He insisted on my[me] going there.
 彼は、私がそこへ行くよう言い張った。<くだけた言い方では目的格>

[2-2] 動名詞の時制→主節の動詞よりも以前であれば、having p.p.とする。

<例文⑨> He is proud of being rich. = He is proud that he is rich.
 彼は裕福であることを誇りに思っている。

<例文⑩> He is proud of having been rich. = He is proud that he was rich.
 彼は、裕福であったことを誇りに思っている。

[2-3] 動名詞の否定の仕方→notをVingの直前に置く。

<例文⑪> He is ashamed of not having told the truth.
 彼は本当のことを言わなかったことを恥じた。

[3] 不定詞と動名詞の違いは・・・。

今までのところで、不定詞と動名詞の違いがいくつか出てきました。
①不定詞は名・形・副の役割をするが、動名詞は、名の役割のみ。
②不定詞は形式主語・形式目的語を取るが、動名詞は一部の例を除いて取らない。
③不定詞は前置詞の目的語には原則としてならないが、動名詞はなる。

これ以外にも、「ニュアンスの違い」があり、ひょっとしたら、これが一番大事かもしれません。
明日にもつながっていきます。

それは・・・・。

「to V'はVよりも未来を表し、V'ingは、Vと同時を表す」という概念です。

たとえば、a) He likes to tennis.と、b) He likes playing tennis.は、両方とも正しい英文で、訳すと、「彼はテニスをするのが好き」となりますが、どちらかと言えば、a)は「これからテニスがしたい(テニスをするのは快適だ、そっちに向いている)」というニュアンスで、b)は「好きで、いつもしてるんだよね(あるいは、いましているところ)」というニュアンスがあります。

これは、今までお話しした、「toには矢印のイメージ」、「Vingは途中のイメージ」というのを思い出してもらえば、分かるはず。

今は理解出来なくても大丈夫です。何となく、頭に入れておいていただけば、明日以降、腑に落ちるはずです。

それでは、本日の演習問題に参りましょう。

今日の問題も、最新、2012年の入試問題です!

<問題演習編>
[1] 適語補充問題:空所を補充するのに最もふさわしいものを選べ。

1. It is important (  ) children's question honestly.
 ① answer ② answering ③ answered ④ to answer <大阪学院大>

2. I cannot listen to this song (  ) my junior high school days.
 ① to recall about ② by recalling on ③ without recall ④ without recalling
 <松山大ー経・経営>

3. I prefer staying home (  ) going out.
 ① to ② from ③ as ④ of 
 <東海大ー文・情報理工・情報通信・産業・海洋・生物・農・健康>

4. 間違いをすることを考えすぎるな。
 Don't think too much about (  ) mistakes.
 ① doing ② keeping ③ making ④ taking <和光大ー現代人間・経済経営>


[2] 誤りを含む箇所を選べ。誤りがなければ、○を記せ。

1. He ①can never ②visit Paris without ③thinkof his old friend.
 <広島経済大>

2. They might think ①ofbuy a better alarm clock, one ③loud enough ④to wake up their neighbors. <東邦大ー薬>


3. My favorite pastimes are ①playing drums, ②watching movies, ③taking walks in my neighborhood, and ④writing poetries.
<京都外語大>

4. ①A friend of mine often ②drops in on me ③after finishing his ④part-time job at the supermarket. <早大ー人間>

[3] 文意が合うように並べ替えよ。和訳や語数指定がある場合には、それに従え。

1. 新しい車を購入しようとずっと考えています。
 I (  )(  )(  )(  )(  )(  ) new car.
 ① thinking ② been ③ about ④ have ⑤ a ⑥ buying

2. The speaker concluded his presentation ( )( )( )( )( )( )( ).
 ① asking ② any ③ the audience ④ if 
 ⑤ had ⑥ questions ⑦ by <芝浦工大ー工・システム・デザイン>

3. 彼女がなぜさよならも言わずに行ってしまったのか彼には想像出来ない。
 He cannot (  )(  )(  )(  )(  )(  ) goodbye.
 ① imagine ② left ③ saying ④ she ⑤ why ⑥ without
 <近畿大>

4. ヘンリーはさようならも言わずに部屋を出て行った。
 Henry ( )( )( )( )( )( )( )( )( )( ) us.
 ① as ② good-bye ③ left ④ room ⑤ much 
 ⑥ saying ⑦ so ⑧ the ⑨ to ⑩ without
 <青山学院大ー経>

5. 「食育」という語は、自分が食べる物を意識することによって自分自身を啓発するという意味になった。
 The term shokuiku has ( )( )( )( )( )( )( )( ) of what you eat.
 ① educating ② aware ③ mean ④ come 
 ⑤ to ⑥ yourself ⑦ being ⑧ by <専修大ー法・経営・商・文・人間>

6. アマンダを見るとグレゴリーは必ずその美しさに打たれる。
  (       [7語]で           )by her beauty.
 ① always ② Amanda ③ being ④ Gregory ⑤ impressed
 ⑥ never ⑦ sees ⑧ whenever ⑨ without <東京理科大ー理>

<解答と解説と和訳>

[1]

1. ④:to V以下が真の主語を導いている。Vingは特定の文でしか真主語にならない。<[1-1]>

 (訳)子供たちの質問に正直に答えることは重要だ。

2. ④:cannot V ~ without V'ing...「~すると必ず・・・する」<[1-3]>

 (訳)この曲を聴くと必ず私の中学校時代を思い出す。

3. ①:prefer A to B「BよりAを好む」のA,BのところにVingが来た形。

 (訳)私は外出するよりも家にいたい。

4. ③:どちらかというと、コロケーション(語彙)の問題。make mistakesで「間違いをする」。前置詞aboutの後ろなので、Vingになっている。<[1-3]>。


[2] 

1. ③(→thinking):cannot V without V'ing「VするとかならずV'する」。前置詞withoutのあとはVingにする。<[1-3]>

2. ②(→buying):前置詞ofの後ろはVingにする。<[1-3]>

3. ④(→poetry):poetryは不可算名詞[U]。<講ノ十七:特別講座~名詞>。それ以外は、Vingが補語になっているだけで、全く問題はない。<[1-2]>

4. ○:① a friend of mine「一人の友人」② drop in on 人「人のところに立ち寄る」
   ③ 前置詞afterのあとにVing <[1-3]> ④ part-time job「アルバイト」
   で全て問題はない。よって正解は「○」。

[3]

1. ①「ずっと考えている」: I have been thinking
 ②「新しい車を購入することについて」:about buying a new car.<[1-3]>

 よって、解答は以下の通り。
 (答)I have been thinking about buying a new car.

2. ① 接続詞ifのあとはS+V。 Sがthe audienceで、Vがhad、Oがquestionがいいと分かる。
  ②あとはby Ving「Vすることによって」のVにaskを入れ、目的語に、①の節を入れる。

 よって、解答は以下の通り。
 (答)... by asking if the audience had any questions. <[1-3]>

3. ① 「さよならも言わずに」:without saying goodbye <[1-3]>
 ② 疑問詞whyの後ろはS+V。ここにshe left「彼女は去る」が入ると分かる。
 ③ 「想像出来ない」can't imagineの目的語に、②の節が入ると分かる。

 よって、解答は以下の通り。
 (答)He cannot imagine why she left without saying goodbye.

4. ① 「さよならも言わずに」:without so much as saying good-bye. <[1-3]>
 →so much asは、単なる強調なので、前問の①と変わらない。
 ② 「部屋を出て行った」:left the room
   →leaveは自動詞でも、他動詞でも使えることを、全問と対比して覚えておこう。

 よって、解答は以下の通り。
 (答)Henry left the room without so much as saying good-bye.

5. ① 「 Vするようになる」come to V。ここで覚えよう。このVに、meanが入る。
 ② mean O「Oを意味する」のOのところに、「自分自身を啓発する」educating yourselfが入ると(訳から)分かる。<[1-2]>
 ③ 「意識することによって」:by being aware (of~)。<[1-3]>

 よって、解答は以下の通り。
 (答)The term shokuiku has come to mean educating yourself by being aware of what you eat.

6. ① always, wheneverを使うと、語が余るか、語が不足すると分かる。
  ② never V without V'ing「Vすると必ずV'する」を使うと分かる。<[1-3]>
  ③ 和訳より、上記Vにはsee Amandが、V'ingにはbeing impressedが入ると分かる。

 よって、解答は以下の通り。
 Gregory never sees Amanda without being impressed by her beauty.

昨日からお待ちの方、大変お待たせいたしました。

出来るだけ早くお届けするべく、午前中から取りかかっていたのに、もうこんな時間です。

いやはや・・・。

しかし、見ている方がいてくださるというのは、励みになります。

これからも、頑張ります!!