今晩は。

今日は、一日子守りをしており、執筆がこの時間になってしまいました。

まず、皆様に、謝らなければならないことがあります。

講ノ第五で発表したカリキュラムを、直した旨以前お伝えしておりましたが、本日確認しましたところ、「編集」のままになっており、「公開」になっておりませんでした。誠に申し訳ございません。

直しましたので、ご確認いただければ、と思います。

それでは、本日のテーマ、「準動詞」に参ります。

この「準動詞」は、文法分野としても最頻出分野であり、読解でも、最初に超えるべき大きな壁となります。

換言すれば、ここを超えてしまえば、英語学習がグッと楽になります。

ぜひ、得意分野にしていただきたいと思います。

「準動詞」とは、to V, Ving, Vp.p.のことです。

今日は、これらの共通点についてお伝えして行こうと思います。

[1] 共通点その1・・・句を作り(まとめ)、文中で他品詞の役割をする。

準動詞とは、動詞にtoを付けたり、~ing形にしたり、-edを付ける(過去分詞にする)ことにより、句を形成し、文中で他の品詞の役割をさせたものである。

<例文①> To know him is to love him. <SVC>
  彼を知ることは、彼を愛することだ。
  =彼を知れば、大好きに好きになるよ。

 →前のTo~himまでが名詞のカタマリを作って主語となり、後ろのto ~himまでが名詞のカタマリを作って補語になっている。

→読解上は、toVやVing、Vp.p.が来たら、「ここからカタマリが始まるぞ」と頭を働かせ、どこで切れるかを意識しなければならない。

→以前演習でやった「同時通訳方式」は、この頭の働きを、視覚化しております。

⇒「中学まで英語が得意だったのに、高校になってとたんに苦手になった」という人は、この辺りでつまづいている人が多い。英語がすごく苦手な人は、準動詞から始めるといいかもしれない。

さて、例では不定詞を扱ったが、全ての準動詞が、名詞・形容詞・副詞の役割がある訳ではありません。

・to V:名詞・形容詞・副詞
・Ving:名詞・形容詞・副詞
・Vp.p.:形容詞・副詞

そうです。過去分詞は、形容詞・副詞の役割しかありません。

to Vは、皆さんよくご存知の通り、「名詞的用法・形容詞的用法・副詞的用法」があります。
そして、Vingの名詞的用法を、「動名詞」と呼びます。
Ving,Vp.p.の形容詞的用法は、「分詞(の形容詞的用法)」といいます。「的」は省かれることもあります。
Ving, Vp.p.の副詞的用法は、「分詞構文」と呼ばれます。

この順番に、皆さんはこれから学んで参ります。

[2] 準動詞の共通点その2:意味上の主語を持ち、句の中では新たな文型を導く。

準動詞には、2つの顔があります。一つは[1]で述べた、「外側(区全体)の顔」。これは、名・形・副のいずれかになる、ということですね。

準動詞は、「内側の顔」、つまり、句の中では、動詞の働きをします。動詞ですから、「主語」があります。これを、文の主語と区別して、「意味上の主語」といいます。また、句の中では、新しい文型を作ります。例を見てみましょう。

<例文②> I told him to visit my house. 私は彼に、私の家に訪れるよう言った。
S V O(S') C(V') O'

 →told O to do「Oにdoするように言う」を使った文です。
  ここで、visitするのは彼ですから、彼が意味上の主語になります(SVOCでは、OとCの間に主語・述語の関係があることを覚えていますか?)。my houseは他動詞visitについている目的語です。

つまり、I told him to do~.というSVOCの文に、he visits my houseというS'V'O'の文が埋め込まれているのがわかるでしょうか。

この2面性に慣れてしまえば、あなたの読解力は飛躍的に向上します。

これが分かれば、節も似たようなものなので、ここが分かるか否かが、大学受験英語の読解が得意になるかどうかの分岐点であると言っても過言ではありません。

次に参ります。

[3] 準動詞の共通点その3:時制がある。動詞なので。

<例文③> He is proud of being rich.
     = He is proud that he is rich.
     (訳)彼は裕福であることに誇りを持っている。

→to V, Vingをそのままの形で使っている時は、VとV'の時制が同時か、V’のほうがVよりも未来であることを表します。

それでは、V'がVより以前のときは、どのように表せばいいのでしょうか

<例文④> He is proud of having been in his youth.
     = He is proud that he was rich in his youth.
      (訳)彼は若い頃裕福であったことに誇りを持っている。

→to V', V'ingは、Vよりも以前であることをto have p.p.、having p.p.で表します。
過去分詞は、having been p.p.という形でも表せるのですが(分詞構文のとき)、あまり多くはありません。

[4] 準動詞の共通点その4:notを直前に置く。

 準動詞は、「動詞」でもあるので、「~しない」という否定形も当然あります。その時は、全ての形で、notを準動詞の直前に起きます。

<例文⑤> Not knowing what to do, I remained silent.
   どうしていいのか分からないので、私は黙ったままでいた。

以上、4つのポイントをしっかり押さえ、明日からの各論に入って行きましょう!

それでは、本日の問題演習です!

本日の演習問題も、最新、2012年のものです!!

[1] 以下の文を訳せ(実際の問題は、長文の一部)。

It is even possible for a language considered dead to be revived into a flourishing and dynamic tongue. <和歌山大ー前期>

(ヒント)・revive(他動)~を生き返らせる、復活させる
     ・flourish(自動)栄える、繁盛する
     ・dynamic(形)活動的な→活発な

<語句>
・possible(形)可能な
・consider O+C「OをCとみなす」
・tongue(名)言語(一回このブログでやってます)

<解説と和訳>

以下のように区切ると、分かりやすいのではないか。

It is even possible / for a language considered dead / to be revived / into a flourishing and dynamic tongue.//

① It is even possible:Itは形式主語。<SVC>「それは可能ですらある」

② for a language considered dead:forはto Vの意味上の主語を示す。considered dead は、languageを修飾する過去分詞。もともとは、they consider a language dead「彼らは言語を死んだとみなしている」の第五文型。「死んだとみなされた言語が」。

③ to be revived:名詞的用法で、真の主語となるカタマリを導いている。「復活されることは」

④ into a flourishing and dynamic tongue.:intoが「変化の結果を表す」ことを知っていれば、reviveの意味を知らなくても、「変える」のような意味ではないかと推測出来る。分からない時には、このような技術を使うと、失点を最小限で抑えられる(このブログでは、「動詞の語法②」でやります)。
a は最後のtongueに付いているので、その間にあるflourishing and dynamicは、tongueに掛かります(を修飾します)。dynamicは日本語で使われている意味に近いものだし、flourishingの意味を知らなくとも、「死んでいる言語」を「変える」と言えば、大体想像がつく。
「栄えている、活発な言語に(変える)」

①~④をまとめます。

 →死んだとみなされていた言語が、栄えている、活発な言語に復活されることは、可能ですらある。

 これで、正解が得られた。

<模範解答>
 死語とみなされていた言語が復活され、勢いのある生き生きとした言語になることすらあり得る。

⇒intoを「変化の結果」として訳に活かし、復活され、やがて変化して行く・・・というニュアンスを出した。いきなりここまでいけなくてもいいです。上の訳で十分。まずはしっかり形を捉え、それに応じて訳すことを意識しましょう。

それでは、本日もこのブログをお読みいただき、ありがとうございます。

感謝しております。