こんにちは!
いつもこのブログをご覧いただき、ありがとうございます。

一日、予定が狂ってしまったけれども、皆さんの頑張りにより、この講座、快調に飛ばしております!

この調子で、どんどん前に進み、調整をしつつ、新たな挑戦をして参りたいと思います。

準備はいいですか?

それでは、参りましょう!

[1] 直説法と仮定法

「仮定法とは」何か?それをまず、ご理解いただきます。

次の文章を見てください。

<例文①> If he knows the answer, he will tell it to you.
 彼が答えを知っていたら、君に教えてくれるよ。

→現時点で、彼が答えを知っているかどうかわかない。もし知ってるなら、教えてくれるだろうね、という意味。
事実をそのまま伝える方法で、<直説法>と呼ばれます。
この方法では、「時制」の項目でやった通り、過去のことは過去形で、現在のことは現在形で、未来のことは未来形で表す。

それに対して、次の文。

<例文②> If I knew the answer, I would tell it to you.
 答えが分かっていたら、君に教えてあげられるのに。

→ここでは、「事実でない」ということが話者(ここでは私)に分かっている。
 こういう場合には英語では一つ時制を昔へずらすのがルール。
 be動詞は、主語に関わらずwereを使うことが多い(主語が単数の場合は、wasを使っても間違いではないが、出題例としてはほぼ皆無と言っていいくらいに少ない)。

漫画だと、思い出しているシーンで、「フワフワフワ」という吹き出しになりますよね。

あれです。あれを、英語では、時制を一つ昔にずらすことによって表現します。

助動詞は、「~だろう」というスタンダードな意味ではwould、「~出来るのに」という意味をそえたければcouldに、「~かもしれないのに」という意味を添えたければ、mightにします。

現在のことを過去形で。それでは、過去のことは?

<例文③> If I had known the answer, I would have told it to you.
  もし、答えを知っていたなら、君に教えてあげただろうに。

簡単ですよね?仮定法は、形をしっかり覚えれば、得点源になりますので、ここはしっかりやりましょう。

動詞の形に着目して、②の形を<仮定法過去>、③の形を<仮定法過去完了>と呼びます。
それぞれ、②が現在のことを、③が過去のことを表すことに注意をしてください。

次に、これらの公式を覚えた方が引っかかりやすいところをやります。

それは、「(昔)~だったら(今)…だろうに」という、<混合型>です。

<例文④> If I had worked harder when I was young, I would be rich now.
 もし、若い時にもっと一生懸命に働いていたら、今は裕福だろうに。

→条件部分(条件節と言います)が仮定法過去完了、結論部分(帰結節と言います)が仮定法過去の形です。

問題として出される場合、結論部分を入れるものが圧倒的に多いのですが、この時に'now'という語句に注目してください。混合型の場合、結論が必ず「現在」であることを示す語句が入ります(そうでないと、問題として成り立たない)。

この部分に着目して解けば、百発百中、恐るるに足らず、です。

この逆、条件節が仮定法過去、帰結節が仮定法過去完了ということもあり得ますが、出題は極めてまれなので、例を示すにとどめます。

<例文⑤> If he were kind, he would have told you the answer then.
 彼が親切な人間なら、そのとき君に答えを教えてくれただろうに。

→今も彼は親切ではないので、wereを用いている。

それでは、未来を表すにはどうしたらいいのだろうか<仮定法未来>。

<例文⑥> If anything should happen to you, I would stand by you.
  万一君に何かあったら、ぼくが君の力になるから。

<例文⑦> If the sun were to rise in the west, I would not change my mind.
 たとえ太陽が西から昇っても、ぼくは気持ちを変えないぞ。

例文⑥は、助動詞のところでやった「感情のshould」に近く、この場合は、「可能性が低い」という気持ちを表している。これは、話者の気持ちを添えているだけなので、帰結節の部分に、助動詞の現在形や命令文も来る。

例文⑦は、'were'という形からも分かる通り、バリバリの仮定法(武闘派)。あり得ないたとえにも使われます。⑥は、あり得ないたとえには使わない。
これが違いです。

今日のポイントをまとめましょう。
・If S 過去形/were~, S would V・・・「もし~なら、・・・だろうに」<仮定法過去>
 →今のウソを表す。

・If S had p.p.~, S would have p.p.・・・「もし~だったら、・・・だったろうに」<仮定法過去完了>
 →過去のウソを表す。

・If S had p.p.~, S would V・・・now. 「もし~だったら、今・・・だろうに」<混合形>

・If S should V~, S would/will V・・・「万が一~なら・・・」
 →「可能性が低い」という気持ちを表す。

・If S were to V ~, S would V・・・「仮に~なら・・・」
 →可能性の低い未来から、あり得ないことまでを表す。

以上で、本日の内容はおしまいです。

カリキュラムを見直していて、気づきました。

約束の'shall'をやってないですね。

講座は、カリキュラムよりも早くどんどん進めるが、内容は端折りません、と約束したので、その分を、今日やります。

助動詞のshallについて、押さえておくべきは次の3点です。
1) Shall I ~ ?「~いたしましょうか?」
2) Shall we ~ ?「~しませんか?」=Let's ~.
3) S shall V「SにVさせよう(SがI以外の場合)」

これ以外は、shall = willと認識してどんどん問題を解いて行きましょう。shall自体が答えになることは少ないのですが、これを知らないとダメ選択肢を消す時に自信がなくなってしまうので、やっておきました。

例文に行きます。
<例文⑧> Shall I bring you a cup of coffee ?
 コーヒーを一杯お持ちしましょうか?
 →相手の意向を尋ねる表現。

<例文⑨> Shall we dance ?「踊りませんか?」
 →このタイトルの映画、ありましたねえ。

<例文⑩> You shall have this book.
 この本、君にあげるよ。
 = I will give you this book.
→「私の意志で、君に持たせてあげる」という意味。言語学的には、このshall、「神の意志」ということだったらしい。余談。

それでは、本日の問題演習に参りましょう!

本日の問題も、最新、2012年の大学入試問題です!!

<問題演習編>

[1] 次の(  )内に補充すべき最も適切な語句を選べ。

1. If I (  ) you, I would stop playing computer games all the time.
 ① am ② have been ③ were ④ will be <愛知学院大学>

2. Takashi was badly injured in the car accident. If only he had left five minutes earlier, he (  ) involved in it.
 ① would be ② would not be ③ would have been ④ would not have been
 <関東学院大>

3. If he had carefully read the instructions written on the box, he (  ) injured now.
 ① wouldn't be ② wasn't ③ would have been ④ would be
 <神奈川大>

4. A: Will you see Tom in the cafeteria today ? I'd like you to give him a message for me.
  B: I'm not going there for lunch, but if I (  ) him later, I'll be happy to tell him you have a message.
 ① should see ② had seen ③ had to see ④ saw ⑤ would have seen
 <北里大ー医>

5. If I knew address, I (  ) him a letter.
 ① write ② wrote ③ had written ④ would write <九州国際大>

6. I don't object to your buying that expensive fitness equipment but if I (  ) you, I wouldn't do it.
 ① am ② were ③ had been ④ would be
 <東京経大>

7. If I were a little younger, I (  ) you in climbing Mt.Fuji.
 ① join ② will join ③ have joined ④ would join <関東学院大>

8. If you don't leave right now, you (  ) the bus.
 ① miss ② will miss ③ would miss ④ should miss <岐阜聖徳学園大>

[2] 以下の下線部より、文法的な誤りを含むものを選べ。 

9. If you had joined the ①intensive study group, you ②will be reviewingall the points ④covered on the exam.
<神奈川大>

10. If I ①wererich enough, I ③wouldrent the money to you.
<中央大ー商>

<解答と解説と和訳>
1. ③:後ろのwouldに合うものを選ぶ。これはwereしかない<仮定法過去>。

 (訳)もしも私が君なら、コンピューターゲームをずっとすることをやめるだろうに。

2. ④:タカシは、「事実として」事故に巻き込まれた。その後の条件「もし5分早く出てさえいたら」に合うのは、「巻き込まれなかっただろうに」の④。<仮定法過去完了>

 (訳)タカシは自動車事故でひどく怪我をした。5分早く出てさえいたら、それに巻き込まれなかっただろうに。

3. ①:文末のnowに注目。<混合形>

 (訳)もしも彼が箱に書かれた説明書を注意深く読めば、今けがをしてないだろうに。

 4. ①:「万一~なら」<仮定法未来>。souldを用いているもので、帰結節に助動詞の現在形を用いていることにも注目。

 (訳)A:トムに今日、カフェテリアで会う?私の代わりに伝言を伝えてほしいんだけど。
    B:昼食へそこへは行かないけど、万が一彼に会うことがあれば、喜んで君が伝えたいことがあるって言っておくよ。

5. ④:<仮定法過去>

 (訳)彼の住所を知っているなら、彼に手紙を書くだろうに。

6. ②:<仮定法過去>

 (訳)君が高いその運動器具をかうことに反対はしないけど、ぼくが君だったら、買わないね。

7. ④:<仮定法過去>

 (訳)もう少し若ければ、君と一緒に富士山に登るのに。

8. ②:<直説法>④は「~べき」となり、意味的に不可。

 (訳)今すぐにでなければ、バスに乗り遅れるだろうに。

9. ②(→would have reviewed):<仮定法過去完了>
 (訳)君が集中的にに研究するグループに参加していたら、その試験について扱われている全ての要点について見直すことになっただろうに。

10. ④(→lend):引っ掛け問題。ここは意味から、「貸す」がいいと分かるはず。

 (訳)もしも私が十分に裕福であれば、君にそのお金を貸すのに。

<編集後記>
「仮定法」が終わったら、最新の入試問題を使って、今までの総復習をする予定です。
お楽しみに!