こんにちは。

早速講義に入りましょう。

今日は、助動詞で一番大切なところからやります。

[1] (助) + have p.p.
 ① may have p.p.「~したかもしれない」 = It is probable that

 <例文①> She may have lost her way. 

 = It is probable that she lost her way.

  彼女は道に迷ったのかもしれない。

 →要は、「道に迷った」という過去の出来事に対する話者の現在の気持ちを表す。
  以下の助動詞も同様。

 ② must have p.p.「~したに違いない」= It is certain that S+V~

 <例文②> He must have made a mistake.

 = It is certain that he made a mistake.
  彼は失敗したに違いない。

 ③ can't have p.p.「~したはずがない」= It is impossible that S+V~

 <例文③> She can't have told a lie. 

 = It is impossible she told a lie.
  彼女が嘘をついたはずがない。
 
以上の三つは、have p.p.が続くと<推量系>の意味のみになることに注意。

また、以下の点にも注意。

・might, couldは、現在への控えめな推量を表すのみで、過去への推量には使えない

・推量のmust「~に違いない」の反対はcan't「はずがない」。
 must notは「~してはならない」という禁止の意味になるので注意。

これらのものに対して、以下二つは<義務系>の意味になるので要注意。

④ should have p.p. 「~すべきだったのに(しなかった)」
⑤ need not have p.p.「~する必要はなかったのに(した)」

いずれも、過去に対する後悔を表す。

④は、「~してしまっているはずだ」というの推量系文で使うことがまれにあるが、<義務系>の意味と紛らわしくなるので、あまり好まれない。以下の例(到着文)だけ覚えておけば大丈夫。

<例文④> He left here at five, so he should have reached the station by now.
  彼はここを5時に出たので、もう駅に着いてしまっているだろう

ここが、助動詞の再重要項目。

今日はもう、これで講義を終えてしまってもいいくらいです。

とは言え、助動詞は明日を含めて3回で終わらせる予定ですので、いくつか補足しておきます。

[2] 補足的事項
 ⑥ must V = have to V「Vしなければならない」という意味で使えます。
  have toの操作詞は、doになります。
  これらの否定形は、異なった意味となります。

  must not V 「Vしてはならない」<禁止>

  don't have to V「Vする必要はない」<不必要> = don't need to V

 ⑦ should V = ought to Vで、義務系・推量系どちらの意味でもどちらも使えます。
 ただし、否定形に注意をしてください。

 should not V = ought not to Vとなります。

[3] needについて。
 needについては、「助動詞」としての使い方と、「一般動詞」としての使い方があります。

 ・助動詞のneed :否定文・疑問文のみで使う。

  <否定文> need not V「Vする必要はない」

  <疑問文> Need S+V~?「SがVする必要はありますか?」

 ・本動詞のneed:一般動詞として使う。全ての文に使える。

  <平叙文> need to V「Vする必要がある」

  <否定文> don't need to V「Vする必要はない」

  <疑問文> Do S need to V ~?「SはVする必要がありますか?」

本日の解説はここまで。
続いて、問題演習編に参りましょう!

本日の問題も、全て最新、2012年の大学入試問題からです!

<問題演習編>

1. You (  ) have come to David's party last night. We missed you.
 ① will ② should ③ must ④ would <芝浦工業大学>

2. It was nice of you to invite me to the concert last night, Kim. I really (  ) have a great time !
 ① would ② did ③ might ④ should <南山大学ー外・総合政策>

3. You always get up earlier on Friday mornings, (  ) ?
 ① aren't you ② won't you ③ don't you ④ shouldn't you 
<南山大学ー外・総合政策>

4. I'm worried that Emily has still not returned. I wonder what (  ) happened to her ?
 ① could have ② couldn't have ③ would have  ④ wouldn't have 
<南山大ー人文・経>

5. 以下の語句を並べ替えて英文を完成せよ。
 私は、役に立ちそうにない練習に参加したいとは思わなかった。
I had (  )(  )(  )(  )(  )(  ) a useless training session. 
 ① attend ② desire ③ might be ④ no ⑤ to ⑥ what <近畿大>

6. 下線部の意味・内容に近いものを選べ。
In time, the enlargement of the frame creates new problems affecting the relationship between inner groups and outer ones.

 ① groups ② problems ③ situations ④ structures

<同志社大ー神・商・心理>


<解説と解答と和訳>

1. ②:'last night'より、過去のことだと分かる。よって未来を表す①は不可。
 後ろの文のWe missed you.「君がいなくて寂しかった」より、実際にはこなかったことが分かる。従って、③「来たに違いない」は不可。④の「来ただろうに」は意味不明(条件部分がない)
よって②「来るべきだったのに」が最も良いと分かる。

 (訳)昨夜デーヴィッドのパーティーに来るべきだったのに。君がいなくて寂しかったよ。

2. 前の問題と同種と考えて、④で引っかかったかもしれない。「招いてくれてありがとう」と言っているのだから、実際に参加したと分かる。ここは強調の②。
 ①~だろうに③~するかもしれない④ ~すべきだ、はどれも意味が不適。

(訳)キム、昨夜コンサートに招待してくれてありがとう。実際本当に素晴らしい時間が過ごせたわ!

3. ③:付加疑問文は、前文の操作詞にnotを付ける(昨日の講座参照)。ここでは、一般動詞getなので、操作詞はdoになる。

 (訳)君はいつも金曜日には早く起きるんだよね?

4.①:比較的難しい。「いったい何が起こりえたのか?」という意味で、可能性のcanを選ぶ。
 というか、他の選択肢が全然ダメ。
 ②:「出来なかっただろうに」「したはずがない」→どちらの意味もダメ。
 ③:「~しただろうに」→ダメ
 ④:「~しなかっただろうに」→ダメ

 (訳)私はエミリーがまだ戻って来ていないので心配だ。彼女にいったい何があったのだろう?

5. 「思わなかった」=「願望がなかった」と考え、had no desireとする・・・(ア)
 attend O「Oに出席する」(重要な他動詞)のOの部分に、「役に立たない練習」が入ると分かるが、attendを最後の(  )に入れてしまうと、what, might beが余る。「役に立たない練習(になるかもしれないもの)」と考え、Oの位置にwhat節を入れる。
 attend what might be a useless training session.

これを、toでdesireにつなぐ→desire to V「Vしたいという願望」
⇒動詞のdesire to do「doしたいと望む」が変形したもの。

これで正解が得られた。
I had no desire to attend what might be a useless training session.
[④ - ② - ⑤ - ① - ⑥ - ③]

6. それでは、まず、同時通訳方式で意味を取っていきましょう。
In time, / the enlargement of the frame / creates new problems /
やがて、/ その枠組みの拡大が / 新たな問題を作り出す

affecting the relationship /
その関係に影響を与える

between inner groups and outer ones.//
 内側の集団と外側の(  )の(関係に)。

いかがでしょうか。長文のうちの一部を切り抜いただけなので、流れをつかむのは難しいと思うのですが、対比部分が分かれば一撃ですよね。

inner groups ⇔ outer ones
 内側の集団外側の(  )

これで、正解が得られた。正解は、①「集団」

出題した先生は、対比関係をつかませたかったのだろうけど、分かる人にはあまりにもeasyですよね。

でも、長文読んで訳分からなくなってしまう人は、迷宮に潜り込んでしまうのだろうな・・・。

(訳)やがて、その枠組みの拡大が内側の集団と外側の集団の間の関係に影響を与える新たな問題を作り出す。

これで本日の講義は終了です。

4択、誤り選択、並べ替え、長文問題(指示語)など、問題が多彩になってきました。

必ず力がつくので、しっかりついて来てください!

それでは、また!!