こんにちは。
いつもこのブログを見てくださり、ありがとうございます。

講ノ十で、「自動詞と他動詞」という動詞の分け方をお伝えしましたが、今日は、もう一つの分け方をお伝えします。

それは、「動作動詞と状態動詞」

で、大事なポイントが「状態動詞は、進行形にしない」というルール。

代表的な、状態動詞を見てみましょう。

<主な状態動詞>
[1] 一定期間続くことが前提になっているもの。
belong to A「Aに所属している」resemble「~に似ている」like「~が好きである」
have= own = possess「~を持っている」contain「~を含んでいる」be「~である、在る」
exist「存在している」consist in「~にある」consist of「~から成る」

[2] 知覚系で、意識的にやめられないもの
know「知っている」see「~が見える」hear「~が聞こえる」smell「~のにおいがする」
seem「~に思える」

これらのリストを見て、共通点を感じ取ってもらえただろうか?

「状態動詞」とは、主語の継続的な状態や、無意識の知覚を表す。
→急に止められない。

それに対して「動作動詞」は、主語の意識的な動作を表す。
→いつでも止めようと思えば止められる。

このイメージがつかめれば、「この進行形は不自然だ」と気づくはず。

同じ単語でも、動作で使うものもあり、状態で使うものもある。

たとえば、
<例文①>Takuya is standing by the gate. 拓哉は門のそばに立っていた。
 →拓哉は、疲れたら、「ああ、かったるい」と言って、座れるよね。

それに対して、
<例文②>Masaharu's house stands on the hill. 雅治の家は、丘の上に建っている(約束の丘だろうか?←しつこい)。
 →この場合、家が疲れたからと言って、「ああ、かったるい」と座らないよね。

動作動詞は、主語の意識的動作。止めようと思えばいつでも止められる。
これを進行形でない時制で使うということは、始めから終わりまで一連の動作を表す。

たとえば、play tennisといえば、ラケットを準備して、コートに入って(普通は準備体操もするのかな?)、玉を打って、しばらくラリーかなんかやって、ある程度の時間をやって終わるよね。

この一連の動作を、「今」という時間に始めて終わることは出来ない。

だから、
<例文③>He (  )tennis now. 彼は今テニスをしている。
の(  )の中は、「途中」を表す進行形のis playingがふさわしい。

そう、進行形とは「途中」を表す時制なのです。

それに対して、
<例文④>He (  ) tennis everyday. 彼は毎日テニスをしている。
だったら、毎日、テニスを始めて~終えてという一連の動作を繰り返しているから、playsという現在時制がいい。

過去進行形・未来進行形はこの応用。
<例文⑤>She (   ) tennis at this time yesterday. 彼女は昨日の今頃テニスをしていた。
 「昨日の今頃」という一点では、始めて終わるのは無理。途中と考えるのが自然だから、was playingがいい。

<例文⑥>She (   )at this time tomorrow. 彼女は明日の今頃飛行機の上だ・
 ここでは動詞flyを使うが、「明日の今頃」という一点で、離陸から着陸までを行うのは無理。飛んでいる最中と考え、will be flyingにする。

さて、ここまでで、進行形の概要はつかめたと思います。

ついでに、進行形のちょっと違った使い方も見ておきましょう。
<例文⑦>He is leaving Tokyo tonight. 今晩、彼は東京を離れる。
 →未来を表す副詞とともに使う(そうでないと、未来と分からない)
 ⇒「近接未来」と言われるやつで、近い未来を進行形で表す。これは、すでにその動作に入っている(途中の)イメージ。この場合だと、チケットも予約して、荷物なんか準備している感じ。

<例文⑧>She is always finding fault with me. 彼女は、いつも俺の欠点を探してばかりいるんだ。
 →always, constantlyなど、「いつも、絶えず」等の語句とともに、「非難の気持ちを表す」。
 ⇒「今、まさにその途中。止めようと思えばやめられるでしょ!」という気持ち。

それでは、今日の演習問題に行ってみましょう!

今日の問題も、全て、最新、2012年の入試問題から。

今までの復習問題も含むので、気合いを入れてやって行こう!

<演習問題>

1. Every student (  )that it's important to come to class on time.
 ① have known ② know ③ knows ④ is knowing <学習院女子大~改題>

2. This morning Brian told me he was fine, but now he (  )sick.
 ① seems ② is seeming ③ seemed ④ was seeming <中部大>

3. He (  )to a soccer club now.
 ① belongs ② is belonging ③ is belonged ④ belonged <宮崎産業経営大学~改題>

4. Jonathan (  )on his back sleeping when I entered the room.
 ① was lying ② was laying ③ was lied ④ was lain <国士館大>

5. Tony ①goes to see his parents ②on Sundays and he usually ③is taking them out to a nearby restaurant for lunch.(誤っている箇所を指摘せよ)<学習院大ー法>

6. ①In order not to disturb ②other residents, please do not ③be playing loud music ④after 11:00pm.<学習院大ー経済>

7. Is there anyone who knows when Mr.Pitt(  )back from Korea ? I want to talk to him at the earliest opportunity.
 ① come ② had come ③ has come ④ will come <広島工大>

8. ①If you ②would like to ③discuss about the problem ④further, please call me.(誤りが有る部分を指摘せよ)<日大ー理工~改題>


9. ①When Clark Gable ②appeared in 1934 without a undershirt in It Happened One Night, it ③causequite a shock among viewers.(誤りを指摘せよ)<明治学院大ー文・経・国際>.

10. ①If it ②rains tomorrow, we ③might as well cancel the match ④yesterday.(誤りがある部分を一カ所指摘せよ)<関西外語大ー英語・外>

<答えと解説と訳>
1. ③:Every 単数名詞は、単数扱い。だから、3単現のSが必要。knowは状態動詞なので、進行形にしない。
 (訳)全ての生徒が、授業に時間通りに来ることが大事だと知っている。

2. ①:seem「~に思える・見える」は状態動詞。進行形にしない。
 (訳)今朝、ブライアンは元気だと私に言ったが、今は調子が悪そうに見える。

3. ①:belong to A「Aに所属している」は状態動詞。進行形にしない。
 (訳)彼はいま、サッカー部に所属している。

4. ①:自動詞が入るので、②は不可。③④とも、自動詞のため、受動態にはしない。
 (訳)私が部屋に入った時、ジョナサンは仰向けになって寝ていた。

5. ③(→takes):日曜日に繰り返し行うことなので、進行形はおかしい。
 (訳)トニーは日曜日には両親に会いに行って、たいてい近くのレストランに昼食に連れて行く。

6. ③(→play):「11時以降」では時間を「一点」に固定する役割がない(4.と比較せよ)。従って、進行形にする必要はない。
 (訳)他の住民に迷惑をかけないため、午後11時以降に騒がしい音楽を演奏しないでください。

7. ④:when~が「いつ~するか」と言う意味で、名詞節を導いている(knowの目的語となっている)。ここでは、内容が未来なので、未来形がいい。
 (訳)ピット氏がいつ韓国から戻るか知っている人はいますか?私は出来るだけ早く彼と話したいのです。

8. ③:discuss O 「Oについて話し合う」は他動詞!忘れていた人は、講ノ十参を見よ!!
 (訳)その問題についてもっと話したかったら、私に電話をください。

9. ③(→caused):When~の節により、場面が過去に設定されている。結論部分も、過去にすべき(過去の一事実を伝えているだけで、現在形になる理由がない)。
 (訳)クラークゲーブルが「それはある夜に起きた」に1934年に下着なしで現れた時、視聴者の間に大きな衝撃を引き起こした。

10. ④(→tomorrow。あるいは、取る):これは難問。might as wellが、may as well「~した方が良い」の控えめ表現(ほぼ同義)で使われる、という知識がないと厳しいかもしれない。出題者は、②で引っ掛けたかったのでしょう。「一つ」直すとしたら、④しかない。
 (訳)もし明日雨が降ったら、試合を中止した方がいい。

本日も、このブログをお読みいただき、ありがとうございます。
感謝いたします。