安保徹先生の最期の講演記録より
2026年のスタートとともに、落ち着いた気持ちで忙しいスケジュールをこなす日々です。世の中でいう80周年周期の1年目。気を引き締めつつ無心で進んで参ります。現代医療に一石を投じて身を捧げながら活動しておられた医師安保徹先生の最期の講義。大阪府鍼灸師会での講演が最期となりましたが、講演の最後に何を語られて終わられたのか。今回は途中の貴重な講義内容を後日として、一番最後の内容に触れたいと思います。この講義の2日後に急死されたのですが、まさかの最期の質問でした。質問者 「先生の理想の死に方ってどうなんでしょうね。」安保先生 「食断ちだよ。」 「日本人のほとんどの死に方は江戸時代まではみんな食を断つということをやっていた」 「むしろ周りの人たちが歴史を知らないんじゃないの」 「はじめから宣言しておけばいい」そんな会話が講義の最後に行なわれて終わっていました。病気や怪我をするには、ウイルスや細菌、事故以前の生活面での頑張りすぎ、睡眠不足、暴飲暴食による身体の乱れがあり、それ以前には心の持ち方の偏りがある。心(気)とは軽く考えがちだけど、倫理から逸脱した心の持ち方は、結果的に身体が乱れ、自律神経の乱れ、免疫力の低下につながり、その状態がウイルスや細菌、花粉などに反応して症状を誘発しています。心からくる身体の乱れを正さないかぎり、ウイルス等を撃退しても対処療法にすぎない。いかに五臓六腑を整えて、陰陽の乱れを調節し、心を純粋で清らかなものとするかが治療者に求められるのだろうと、安保徹先生の講義を聴いてあらためて実感しました。院長 松尾正己