ギレルモ監督作品をもっと観てみようと思って、彼が製作総指揮した【永遠のこどもたち】を観てみました。
※あらすじを転載
孤児院で育ったラウラ(ベレン・ルエダ)は、長らく閉鎖されていたその孤児院を買い取り、障害を持つ子どもたちのホームとして再建しようと夫のカルロス(フェルナンド・カヨ)、息子のシモン(ロジェール・プリンセプ)とともに移り住んでいた。だが、シモンは遊び相手のいない寂しさから空想上の友だちを作って遊ぶようになり、その姿にラウラは不安を覚える。そして入園希望者を集めたパーティーの日、シモンはこつ然と姿を消してしまい……。
※以下、ネタバレ含む。
観る前から、お屋敷とかこどもたちの悲しい霊とか、自分が好きそうなキーワードが入った映画だなと思っていたのだけど、実際に観てみたら、最後まで張り巡らされた伏線に夢中にさせられて、まさかの悲惨すぎる結末に、泣かされた(T_T)
そして、こどもたちの霊のいたずらかと思っていた事象は、彼らの仕業ではなく、悲しすぎる出来事によるものだったとも考えられるショックすぎる事実に、言葉を失ってしまった( ;´Д`)
主人公も、登場する全ての人が、気の毒すぎる。
悲惨すぎる現実がつらすぎるから、せめてファンタジーの世界では幸せに…のラストの描写は、パンズラビリンスを髣髴とさせて、同じ監督の世界観だなと思わされた。
あの描写がなかったら…救いがなくて、絶句だよね。
古いお屋敷、夜中の海の灯台、こどもたちの霊。美しい映像にも魅せられた。
私が観たギレルモ監督の3作はすべてが悲しい結末。主人公たちは与えられた運命の中、それに翻弄され、頑張る。でも報われない運命もあり、それを受け入れて、転生する。おとぎ話のような構造。悲しいだけじゃなくて何層にも見所が詰まっていて、余韻が後を引く。
この監督が作るダークファンタジーとはやっぱり相性がいいみたい。好み過ぎる。