前の記事の続き。
1954年製のレスポールが欲しい理由を解説していきます。
まずは50年代レスポール(スタンダード)の種類分けから。
(ここだけの種類分けなのでよそで言ってもつうじません!)
大雑把に分けると、
第1型
第2型
第3型
第4型
第5型
があります。
で、それぞれの専門店での市場価格は
第1型 200万円
第2型 250~300万円
第3型 350万円~400万円
第4型 1000万円くらい?
第5型 2000万円~?
状態によってもかわりますが、現時点でこれくらいです。
第4、5型については、国内では値段が公にされていない事が多いのでよく分かりませんが、海外のサイトを見てみるとこんなものでしょうか。
てな訳で、価格帯を見ると自動的に第4、5型が消えてしまいます。
残る選択肢は、
第1型 200万円
第2型 250~300万円
第3型 350万円~400万円
に絞られました。
さて、ここまでギターに興味がない人にも分かっていただけるような内容でやってきましたが、ここからは少しマニアックな話になってきます。
まず、種類分けの詳細から。
第1型
1952年の半ばに発売された初期モデル。
P90ピックアップ搭載で、トラピーズブリッジ。ネックの角度が1度。
ゴールドトップ。
第2型
1953年中頃から1955年中頃までのタイプ。
ブリッジがバーブリッジに変わり、
ネックの角度が3度に。
ピックアップはP90のまま。
ゴールドトップ。
第3型
1955年中頃から1956年までのタイプ。
ブリッジがチューンOマチックになる。
ネック角度は3度、ピックアップはP90。
ゴールドトップ。
今回は必要ないけど、ついでに、
第4型
1957年のタイプ。
ブリッジはチューンOマチック。
ピックアップがハムバッカーになる。
(いわゆるP.A.F)
ネック角度は3度。
ゴールドトップ。
第5型
1958年~1960年 通称バースト
ブリッジはチューンOマチック。
ピックアップはP.A.F。
ネック角度は3度。
サンバースト。
大体こんな感じに分類してみました。
どの型にも例外や仕様の違い(特に第5型)はありますが、足がかりくらいにはなるかと思います。
では、価格の安い順番から考えていきます。
第1型。
最初期のタイプで、レスポールの原点ともいうべき型ですが、問題はトラピーズブリッジとネックの角度。
ギターの角度が浅い為にトラピーズブリッジの下側から弦を通さねばならず、弦がブリッジの上を
通りません。
どうでも良い問題のようにも感じますが、結構重要です。
そう、ブリッジミュートが出来ない!
出来なくても使えないことはないのですが、やはりブリッジミュートは出来た方がいい。
コンバージョンを考えてみましたが、やはりネックの角度がネックになるようです。
できたとしてもビンテージギターの大幅改良は気が引けますよね。
ということで、第1型は今回は見送り。
次は2型。
1型のブリッジミュート問題が改善されて、
ネック角度とブリッジが変更されました。
バーブリッジなのでピッチが正確に合わないという欠点はありますが、私は大きく狂っていなければ気にしない(気づかない)ので特に問題なし。
しかも!大好きなジェフベック先生が昔使っていたレスポールもこの年代の物です。
ピックアップをハムバッカーに変えてボディーはオックスブラットというカラーに塗り替えられた、大きく手が加えられたものですが。
う~ん。素晴らしいタイプだ。
最後は第3型。
第2型の欠点ピッチが合わないを解消してくれるチューンOマチックに変更。
こちらも素晴らしいタイプです。
文章の力の入り方が明らかに違いますが(笑)、どちらもいい型だと思ってます。
では、なぜ第2型の方がいいと感じたのか。
ここからは完全な主観ですが、バーブリッジのギターの方がギターを弾いた時に振動が伝わってくる気がするんですね。
中音域、低音域が特に。
ビンテージギターなら尚更ではないかと。
外で弾く機会がほとんどなく、気持ち良く1人で弾きたいタイプなので、この振動がすごく大事なんです。
それに比べるとチューンOマチックのタイプは、高音がよく響いて、ハッキリとした音が出るように感じます。
チューンOマチックが好きな方の方が多いとは思いますが、
やはり自分の好み的にはバーブリッジ。
そしてダメ押しの価格。
チューンOマチックの方が100万円ほど高い。
よし、第2型に決まりだ。
では、なぜ1954年製がいいのか?
同じ第2型なら53年でも55年のどっちでもいいのではないか?
そう。本当は今回書いた「第2型」ならどれでもいいんです。
が、今回のような種類分けのキチンとした決まりがありません。
ただ、ギブソンのカスタムショップが1954年モデルとして復刻版を作っていたので私の中でも第2型は「1954年製」になっていたようです。
長くなりましたがこれが、
「1954年製」が欲しい理由です。
ギターに興味がない人にも分かるように書こうと思って書きはじめましたが、いつの間にか白熱して全然達成出来ませんでした。
いつも通りのひとり遊びになってしまいました。
まあ、楽しかったからいいや。
いつか買ったら(買えたら)報告しま~す。