(小さな)奇蹟を起こした男~スパーク アンドレアモーダS921 モナコGP R.モレノ
今日のミニカーは、カタログに掲載されてから早数年。
発売ペースには定評のあったスパークがミニチャンプスばりに予定を大幅に遅らせての、ようやくの発売となった
『スパークよ、お前もか?』
の、この1台。
スパーク1/43 アンドレアモーダ ジャッド S921
カー№34 R.モレノ
モナコGP 1992
カスタム(オリジナル)台紙
モナコGP50回記念レースにて、終盤のセナとマンセルの伝説のバトルの影に隠れてひっそりと奇蹟を起こしたマシンです。
と言っても予備予選、更に本予選を突破して最後尾で決勝に進出しただけなのですが・・・・
モレノはまさしく下位チームの仕事人と言っても良い位、予選突破もままならないようなマシンを幾度も決勝グリッドに並べたり、時には完走、更には入賞ポイントを獲得したりと、正に小さな奇蹟を起こしてきた男。
(87年オーストラリアGPでのAGS初入賞の6位、90年アメリカGPでのユーロブルンでの予選16位etc・・・)
その小さな奇蹟の集大成が、この1992年のモナコGPでのアンドレアモーダ唯一の決勝進出と言っても過言ではないでしょう。
勿論1990年の日本GPでのベネトンからいきなりの代理出走でピケと共に成し遂げた1-2フィニッシュも奇蹟と言えばそうなんでしょうが(この年のチャンピオンチーム、マクラーレン・ホンダは1-2フィニッシュは無かった)、それ以前の下位チームでの苦闘を考えると、このレースのほうが正にモレノの真骨頂と言えると思います。
肝心のモデルのほうは、カラーリングが光沢ではなくセミグロスブラックなのがちょっと引っかかりますが、元がオーソドックスでシンプルな形状だけに大きな問題もなくできてると思います。
このマシン、小口スポンサーだらけでなく、メインスポンサーのみでこの形状、このカラーリングだったら速そうでかっこいいんですけどねえ・・・
エンジンすらまともにかからず、やっとの思いでかかってもピットロードで立ち往生。
そんなチームがF1随一の難門コース、モナコで予選突破。
これもまたF1のドラマの一つ、だったんでしょうねえ・・・・