なんでジオパークのことを言ってるの?と問われることがあります。自分の住んでいる地域の面白話だから、多くの人に語りたいんだ。てことなのかもしれません。でも、結構な額の支出をしていたり、時間を費やしていることにはそれだけでは説明はできません。わたし的にはこの課題は「恩返し」と「恩送り」です。


 わたしは2024年に五十歳になりました。わたしは好きなことばかり、興味の赴くままに行動してきました。わたしの専門、職業はイタチ科ペットのフェレットです。30年前ただの愛好家から歩み出して、どうやって育てればいいんだ?と不安から徹底的に調べていたら、いつのまにかアメリカから生体輸入することになりました。それも、輸出業者さんにたまたま出会って色々質問をしたら、フェレットを扱って得た利益で研究さなさいってなった。フェレットは病気が多くかつ、獣医はほとんど病気を治せない。2024年現在、1998年から研究してきた分子栄養学の手法で思うように病気を予防したり改善してさせられる高い確率を産めるようになりました。問題は栄養の必要量が変化することに対応できていなかったからでした。ですからペットフードを私たちの主食の米飯に準えて、副食、お味噌汁、主菜と言った日本食のように、季節や健康状態で栄養素を整えるようにしたら白内障からいろんなよく起こる病気をコントロールできるよになりました。

 この研究の当初は大阪東京都専門の講座に通ってたくさんのお金を使ってました。その後行政などの提供している学びの場で学んだことを応用することになりました。中でも静岡県立大学の複数年の聴講生、講座生とか、農林大学校での2年間の学びなどは安価にたくさんのその後のヒラメキに繋がりました。直接フェレットはこうなんですよってな情報はないので、関連しそうなことからの応用をしてました。

 また、図書館には大いにお世話になりました。年間数回国会図書館で調べて読みたい本を、静岡で相互貸借制度を利用して読み込んでいました。他にもたくさんあるのですが、静岡に住んでいて色々とわたしがしたかったフェレットとの幸せな暮らしを実現できるまでになりました。30年。

 フェレットのことは継続するにしても、なにか静岡に恩返しをしたいなと考えていましたが。2017年に初めて知ったフォッサマグナのこと。わたしの住んでいる隣接地に通るフォッサマグナの西縁断層。しかも、これから学説が動く可能性に出会うことになりました。その後ゆっくり育っているようには思ってました。生まれて赤ちゃんのヨチヨチ歩き状態で一歩ずつ。

 教わってる塩坂先生の意見であるジオパーク構想は素晴らしいことだと思います。荒唐無稽な話ではなくて、すでにフォッサマグナ西縁断層の北の端、糸魚川市ではジオパークにも天然記念物にも育てているんです。南部の静岡市でも同じようにできるはず!と思ってました。でもヨチヨチ歩き。

 なんで進まないのかなー?と方々聞いて行きました。結果は担当になる行政の人がこの件について知識がないというもの。どの段階まで知ってるのかは人によりますが。わたしが知っているような情報は持ち得てませんでした。

 なんでかなー?と思ったら研究している塩坂先生に教わってることは、国会図書館調べても出会える情報ではありませんでした。ということは、先生自体が研究している最先端情報は行政の人が知らなくても仕方がないんだと納得しました。どこかの部署で知ってるはずと思うも、いくつかの関係課に話を聞いてみても、全くご存知なかったです。

 わたし的にはフォッサマグナな話は地域の宝だと確信しています。方々の日本、もしくはユネスコジオパークで地質資産を活用している自治体の内容と比較しても、世界にここだけの地質資産だとわたしは確信しています。これは使わない手はないと思います。


 恩返しというのはこの部分のことで、行政すら認知ていない静岡の宝を磨いて後世に残すと、静岡へわたしは一つの恩返しができると思ってます。

 五十歳になりました。残りどれだけ生きられるかはわかりませんが、一つのテーマを磨いて形にするには10年20年と必要でしょう。ヨチヨチ歩いていた段階から普通に歩けるように育ててみたいと考えました。わたしの恩返しのテーマに、隣接地にあった断層がきっかけでなかなか知られていないジオの魅力を課題にすることにしました。

 もう一つの恩送りについてです。いただいた恩を返すから恩返し、次の世代に受けた恩を送るから恩送りです。

 このフォッサマグナの話は次世代の子供達たち良い影響を与える可能性を秘めています。

 わたし的には、子供とか若い人に自分に対して自信がない人が目立つなーとう思いがあります。「みんな特別なんだよー」って伝えたい。まだ分かってないけど、みんなみんな特別でそれぞれ磨いて育てていくんだよーって。まだ知られてな方もみんなそれぞれ特別な存在!まずは自分の肉体を動かせるのは、あなた自身でしかできない!

 まだ、自分が特別なのがわからないとしてもいいんです。フォッサマグナ、糸静線って1500万年前に生まれた特別なものなのに、ずっと誰にも知られなかったから。

 そんなこと言うと、「そんなに長いこと私の特別は見つからないのかな?」と言われそうだけど。「そうかもね」って答えるかな?「でも、特別なものは見つかってはないけど、そこにあることはわかってんだから、磨いて光るまで磨き続けるといいとおもうよ」と答えるかな?


 どんなふうにこの地質資源を自分の人生哲学に活かすかは人それぞれだけど、せっかくここにあるんだから、ね


 私個人の恩返しと恩送りを話した後は、これを読んでいるみなさんにも誘いたいのは、一緒にジオパークを磨きませんか?と言うお誘いです。


 私も五十歳になりました。長期的に大きなものを達成するには最後の一つかな?と思っています。それは醸成するまでに時間がかかるからです。


 友達に人生あっという間だったね。どんな人生だった?何かをやり遂げたことある?って質問をしてまわるんですが、なかなかコレってことを言う人はなく生きてきたようなイメージを持ちました。なんでも比率だと思うので、そう言う人がいても少ないんだろうなーと。


 でね、思ったんです。どうせみんな寿命があって、この世から旅立たねばならないと思います。生きた証のために、このフォッサマグナジオパークを少しずつ磨いて輝かせることをしてみませんか?って思ってます。願掛け地蔵さんとかで、痛い所をさすることで、磨かれてるのありますでしょ。あんな感じで、気持ちのある方が少しずつ磨く。あと、神社もいきなり大きいのはできないし、地域の神社ほどたくさんの人の少しずつの寄進でできて行きますね。イメージするに、関わった方の連名を残したいなーと思ってます。デジタルとしては簡単にやれますし、リアルで石などに残すのは費用の面があるのでやり方を考えたいと思いますが、気持ちがある人が少しずつ磨いて育てていく素材としては抜群だと思います