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笑いの大学

一人は笑いを愛した。一人は笑いを憎んだ。二人の友情が完璧なコメディを創り上げた

僕の大好きな三谷作品です。
94年にラジオドラマとして誕生したこの作品は96年に舞台化され、昨年ついに映画化されました。
特徴は何と言っても変わり映えのしない場面でしょう。
この作品、ほとんど99%が狭い取調室の場面です。
この取調室を舞台に役所広司と稲垣五郎の絶妙なやりとりが繰り広げられます。
この映画は終始、こんな感じです。

警視庁保安課の検閲官・向坂(役所広司)は毎日、膨大な脚本や出版物に「不許可」の印を押しています。国家の政策に反することは勿論、ささいな笑いさえも許さない、情け容赦無い検閲官です。
取調室には毎日様々な物書き達が出頭してきては、修正を迫られます。
椿一(稲垣五郎)もそんな物書きの一人。劇団「笑いの大学」の座付作家です。
座付作家とは劇団専属の脚本家のようなもので、彼の脚本が検閲を通らなければ劇団は稽古もできないのです。しかし、椿は笑いを誰よりも愛していました。彼は頑固に笑いにこだわりました。

そんな椿に対して、笑いを憎んで止まない向坂は次々に無理難題を押し付け不許可処分にします。
向坂にしてみたら、椿は憎たらしい売国奴。絶対に上演させないぞ!という執念がみなぎってます。
毎日毎日、向坂の無理な要求に答えて脚本を修正しては向坂のもとに通う椿。
しかし、笑いへの妥協を許さない椿に対して向坂の要求はエスカレート。
そしていつしか、取調室で2人は最高のコメディを完成させるのでした。

密室劇ならではの緊迫感。画面から一瞬たりとも目が離せません。
三谷幸喜ならではの臨場感溢れる笑い。
そして、感動。最高です。

「笑いの大学」(2004)
監督 星護(「警部補・古畑任三郎」「世にも奇妙な物語」シリーズ)
原作・脚本 三谷幸喜(「ラジオの時間」「みんなのいえ」「古畑任三郎」シリーズ)
キャスト 役所広司、稲垣吾郎、小松政夫、高橋昌也
2005年1月  小倉昭和館①にて観賞