車の未来について尋ねられる。
別に車のジャーナリストである訳でもない。
単に珍しい車に乗っているから
こだわり具合・度合を確かめようということであろう。

車というモノを道具と割り切れない性格がある。

本日、愛車が車検から帰ってきた。

Voice   of   iTaro


彼女の名前はアンジェリーナ
1967年イタリア生まれのシニョリーナ、すでに42歳。

アンジェリーナとは、出会ったときに"天使"に
見えたからである。

彼女との出会いから車に対する価値観は
まったくもって180度変わってしまった。

生きている。

世話が掛かる。機嫌が悪くなる。我が儘なのである。
機械が?とお思いだろうが、実はそうなのである。

個性的な彼女は様々な旅の機会を呼んでくる。
レースの旅。仲間の旅。お披露目の旅。

旅の道中は、まあ~いろんな事が起こる。
オイル混じりの煙を噴き上げ、後続車に大迷惑。
地団駄を踏んでしまい、高速道路脇で懸命の修理作業。
火傷を負ってしまうこともある。
うんともすんとも反応がなくなり、そのまま入院騒ぎ。
ローダーに乗せられて共に帰宅。
・・・・・・・・・・・・・・。
でも、好きなのである。

彼女が絶好調の時は、
それはものすごいエクスタシーの
世界に連れて行ってくれる。
かつて人馬一体と表現した人がいたが
ステアリングとアクセルペダルから伝わる振動や
キャブレターの音は以心伝心の心の領域に近い。
とてもエンパワーメントされる。

五感が研ぎすまされて真っ白な世界へ。
時を越えてしまう雰囲気である。


さて車は人気が無いそうである。
いつから青年男子は車に魅力を失ったのであろうか?

今の車はコンピュータが支配している。
車の微妙な操作をコンピュータがコントロールしている。
私たちが繊細な感覚で操作しているわけではない。

かつてレコードで音楽を聴いて育った自分にとって
MP3なる音源が耳障りの悪いフィルターのかかった様な
違和感を感じる事に似ているのかもしれない。

究極のデジタルはアナログであって欲しい。
生身の人間は、リアルな世界こそドライブできる。

新しいオイルも入れたことだし
一回りして来たくなった。

このピッコリーナとは、死ぬまで一緒である。

チンクエチェント博物館
http://www.museo500.com/