四季咲き品種の5月の開花から9月の秋剪定までの凋花切りは、基本的に「咲いている花枝の半分」で切りますが、秋に咲いた花は花だけを切って葉を全部残すのが良いです。
そのわけは…バラが休眠するまでの短い間ですが、残っている葉はまだ光合成を続けているので、枝や根をより充実させる事が出来るのと、葉から水分を蒸散させて、上手く休眠させるためです。
山の広葉樹は秋深まると葉から水分を蒸散させて自分の樹液を濃くし、体が凍らないようにします。そうして紅葉・落葉して休眠に入ります。白菜や大根、ネギなど野菜も寒さに当たると水分が減って味が濃くなります。水分を少なくして休眠に入るためには、葉が必要なのです。
ちなみに、大量生産されるバラ苗は、まだ休眠する前の10月に畑から掘り出され、マイナスにならない温度の冷蔵庫で保管されます。休眠していないので枝はまだみずみずしく柔らかいまま。急に寒さに当たると枯れ込んできます。冷蔵庫で保管せずに仮植えされた苗は、新芽が伸び出してきます。
深く休眠した苗は、寒さにも強く、少々の事では枯れることはありません。
もし、今年の8月の長雨で黒点病が出て丸坊主になっていたら…それでも上の方の葉は残っているでしょうから、大事に付けておいた方が良いです。花だけ切ります。

先月もご紹介した、ミューズ。
枝立ちが多くて花持ちの良い品種です。
10月20日に満開だった株は売れ残って、皆咲き終わったので、花だけを切っています。
遅めに秋剪定した右側の株は、これから咲きます。

休眠に向かう今は、肥料は特に必要ありません。
カリ分の多いハイポの微粉でしたら、即効性なので効果は少しありますが、特に葉があまり残っていない場合は、逆効果になる場合もありますので、やらない方が良いです。