中国で学生たちの民主化要求を武力で制圧した
天安門事件から6月4日で20年が経ちます
ここ最近の新聞にも天安門事件の特集が
掲載されるようになっています
遅ればせながら、芥川賞を受賞した楊逸(ヤン・イー)の
『時が滲む朝』を最近読んだので、天安門事件
の記事がやたら目に止まります
『時が滲む朝』は、地方から出てきた中国の男子大学生
2人が、「愛国」「民主化」「アメリカ」をテーマに天安門
広場に行き着くお話です。
国をよくするために、学生や知識人たちが天安門広場に
集まってデモや集会を繰り広げ、ハンガーストライキをする
一方で、生活がある人たちは、家族を守り、生きていくことに
精一杯で政治には無関心になる
学生運動など経験したことのない私にとっては、
中国人の熱い心情がリアルに伝わってくる本でした。
"自由の国アメリカ”、“民主主義の国アメリカ”に憧れ、
学生運動を起こした1989年代の中国を想像しながら
読んでいると、最近の経済ニュースはギャップがあって
面白いなと感じます。
いよいよアメリカの大企業の1つ、GMが破産法を適用し、
国有化となりました。
昨年は、アメリカの金融機関が次々と国の管理下に
置かれましたが、昨年の9月以降アメリカは一気に
奈落の底に落ちていっているように思えます。。
もはや民主主義なのか社会主義なのか
分からなくなります
最近は、「中国が米国債を売るのではないか?」
との思惑で債券市場は大きく揺れ動いています。
(長期金利急上昇=債券価格は下落
)
そんな時期にガイトナー財務長官は中国に訪問中
中国政府に米国債は売らないようにっ!と念を押しに
行っているのでしょうか?
天安門事件から20年ー。
アメリカと中国は少しずつ立場が逆転している
かのように思えます。
今後アメリカはもう一度世界経済の大国として
君臨できるのでしょうか?
それとも、これからは中国がいち早く回復して
アメリカに代わる経済大国になるのでしょうか?
その時日本はどうなっているのでしょう?
(アメリカと一緒に心中?!)
今のマーケットは、為替も債券もアメリカ売りが
目立っていて、少々不安になります