今日は、年末年始で読んだ
『マネーの公理
~スイスの銀行家に学ぶ儲けのルール~』
をご紹介
この本は、スイスの銀行家たちの投機の知恵を記した名著で、
12の公理と16の副公理を具体例を交え解説する本です。
1976年に出版された本ではありますが、投資の基本スタイルは
今も昔も変わらないことを改めて学びました
以下、12のマネーの公理と16の副公理について
まとめてみました
①リスクについて→お金をリスクにさらせ!
ⅰ)いつも意味のある勝負に出ること
ⅱ)分散投資の誘惑に負けないこと
②強欲について→常に早すぎるほど利食え!
ⅰ)あらかじめどれだけの利益が欲しいのか決めておき、
それを手に入れたら投機から手を引く
③希望について→船が沈み始めたら祈るな。飛び込め!
ⅰ)小さな損失は人生の現実として甘んじて受けよ。
大きな利益を待つ間には、何度かそういう経験をすると
考えよ。
④予測について→人間の行動は予測できない。誰であれ、
未来が分かるという人をたとえわずかでも信じてはいけない。
⑤パターンについて→カオス(混沌)はそれが整然と見え始め
ない限り危険ではない。
ⅰ)歴史の罠に気をつけろ
ⅱ)チャーティストの幻想に気をつけろ
ⅲ)相関と因果関係の妄想に気をつけろ
ⅳ)ギャンブラーの幻想(ファンシー)に気をつけろ
⑥機動力について→根を下ろしてはいけない。
それは動きを鈍らせる。
ⅰ)忠誠心やノスタルジーといった感情のせいで、
下落相場に捕まってはいけない。
ⅱ)より魅力的なものが見えたら、ただちに投資を
中断しなければならない。
⑦直感について→直感は説明できるのであれば信頼できる。
ⅰ)直感と希望を混同するな!
⑧宗教とオカルトについて
ⅰ)占星術が当たるのであれば、全ての占星術師は
金持ちであろう
ⅱ)お金を賭けている時には頼れるのは自分1人
⑨楽観と悲観について→楽観は最高を期待することを意味し、
自信は最悪に対処する術を知っていることを意味する。
楽観のみで行動してはならない。
⑩コンセンサスについて→大多数の意見は無視しろ!
それはおそらく間違っている。
ⅰ)投機の流行を追うな!往々にして何かを買う
最高の時は誰もそれを望まない時である。
⑪執着について→もし最初がうまくいかなければ、忘れろ!
ⅰ)難平(ナンピン)買いで悪い投資を何とかしようと
するな。
⑫計画について→長期計画は、将来を管理できるという危険な
確信を引き起こす。決して重きを置かないことが重要!
ⅰ)長期投資を避けよ!
以上です。
今まで銀行で学んだ投資の理論を覆す内容になっていました。
信じる信じないは人それぞれ。
だけど、2008年のような異常事態時には、マネーの公理は
非常に役立ったと思います。(今となっては結果論ですが・・・)
最後に、この本はこう締めくくります
“さて、私はよく研究したし、やり方も分かっている。
この賭けは私に勝利をもたらすだろう。でも、私は、
勝敗を左右するようなランダムな出来事を予測する
ことも、コントロールすることもできない。間違う可能性が
大きいことも知っている。万が一、間違いが起こった時に、
すぐに対応できるようにフットワークを軽くしておこう!”