金融最前線、第2弾
今日は金融商品の価格と価値について
気付いたことを書きま~す。
相変わらず、株式も為替も強弱激しい相場で、
日々発表される経済指標や各国の要人発言によって、
上下に振れやすいマーケット環境が続いています
毎朝モーニングサテライトを見ながら、
今日のダウは上がっているかな~??
ドルは?ユーロは?原油は?穀物は?
なんてことを毎日チェックして、一喜一憂するのは大変です
実際、自分の大切なお金に働いてもらう際に、
投資している金融商品の日々の価格変動に振り回されながら、
一喜一憂していたら気が滅入りますよね・・・。
デイトレーダーやFX、信用・先物取引を主な投資スタイル
にしている方は、日々の価格変動の歪みを見て勝負をして
いますので話は別ですが、私が現在担当しているお客様は、
長期的に資産を増やしていきたい!という方がほとんど。
(短期売買するなら、ネット証券やネット銀行を利用しますもんね・・)
にもかかわらず、マーケットが一気に冷え込んで
しまうと考え方は一変、ほとんどの個人投資家は
全てを悲観的に捉え、損失覚悟で持っているファンドを
バシバシ売る方が多いのには驚きます
個別株などでは、見切りをつけてロスカットする
決断が必要になる時が多々ありますが、
既に幅広く分散されているバランスファンドや株式ファンドを
なぜ今の時期に損切りしてしまうんだろう?と思います。
一般的に、株も為替も下がり続けることはないんだし、
(逆に上がり続けることもありませんが・・・)
これだけ世界中の投資家たちが悲観的になっているような時は、
逆にマーケットは既に底打ちしているのではないかな?
と私は楽観的に考えてしまいます。
実際、過去の歴史的な下げ相場の中でも、
「景気後退期に株価は底打ちする」
ということが統計的に出ています。
世界の株式の平均PERが15倍以下になれば、
それは割安シグナルを意味しますので、今の時期に
買っておいて、いずれ株価がリバウンドすれば、
その後のリターンは計り知れないものになると思います。
私の個人的な意見はさて置き、
私が実際に目にしている投資家は、
日々の価格変動に左右されながら、結局、
【高い時に買って、安い時に売ってしまう】
のです。
確かに、昨年株式ファンドや新興国株式、REITを
買った方は、高値掴みでした・・・。
(今となっては結果論ですが)
私も買いましたし、たくさんのお客様にもお薦めしました。
不思議なことに、上げ相場になると、持っている資産の
評価がどんどん上がり、気持ちも大きくなっていろいろ
手を出してしまいます。
このようにいつも逆張りをしてしまい、
投資に失敗して悩んでいる方がいらっしゃれば、
ぜひ1冊見ていただきたい本があります
よくご存知の、金持ち父さん・貧乏父さんで有名な
ロバート・キヨサキ著、
『金持ちがますます金持ちになる理由』
で書かれていたことを紹介します。
有名な投資家、ウォーレン・バフェットは、
【価格の変動よりも価値が大切】
と繰り返し言っています。
彼曰く、【平均的な投資家が投資をする際、たいていは
安く買って高く売ることを考える。例えば株式を10ドルで
買って、20ドルで売る。そのため、大勢の投資家が
朝一番に株価をチェックしている。
株価が値上がりしていればその日は幸先の良い日で、
値下がりしていればツイでない1日というわけ。
そういう投資家の多くは、自分の持っている銘柄の
1日の値動きをしょっちゅう見るようになっている】
ドキっとしました
ウォーレン・バフェットもロバート・キヨサキも
そんなことはしていません。
彼らが価格に細心の注意を払うのは
「買う時」だけ。
きちんと下調べをして、適正な価格で買えば、
その後は株価が上がろうが下がろうが気にかけない。
一例を挙げると、
教育のある投資家は、リンゴとリンゴ
ではなく、
リンゴとオレンジ
を比べなければならない。
ダウとダウ、S&P500とS&P500を比較するのは、
リンゴとリンゴ
を比べていることに変わりがない。
「値段よりも価値を見なければならない。
何かの値段が上がったからといって、
その価値が上がったとは限らない」
というのが彼らの教え。
これは、株式、債券、投資信託、不動産にも言えること。
もっと分かりやすい例がありました・・・
1996年 2006年 上昇率(%)
原油価格 $10/バレル $60/バレル 500%↑
金相場 $275/オンス $600/オンス 118%↑
一目瞭然ですね
価格が上がった下がったではなく、市場全体を眺めて、
何の価値が下がっているのかを見極める「目」が必要
私を含め、
価格で投資をしている投資家は9割を占める
そうです。
本質的価値を見極めてこそ、今のマーケットを
チャンスに変えて、ポストサブプライムのマーケットで
勝つことができるのでしょうね
ウォーレン・バフェットの投資の世界は奥深いです。
この教えを、私の担当しているお客様にもしっかり
伝えていきたいと思います